NVIDIAのファンCEOが断言「ロボットAI革命をリードするのは日本がふさわしい」
フアン氏「新しい時代の始まり」、孫氏「リセット」
NVIDIAは今回の基調講演に併せて、ソフトバンクが5Gネットワークへの導入を計画しているAI-RAN(無線アクセスネットワーク)のインフラとして、世界に先駆けてBlackwellベースのNVIDIA DGX SuperPODを導入することを発表した。AI処理性能は25E(エクサ)flopsで、日本で最大規模のAIスーパーコンピュータとなる。また、AI-RANには、セルラーネットワーク向けの最適化プラットフォームである「NVIDIA AI Aerial」も採用する予定だ。 講演の後半でフアン氏は、ソフトバンクのグループトップを務める孫氏との対談を行った。孫氏は、ソフトバンクグループが国内に導入を進めているAIインフラのリソースを研究者や学生などに提供し、スタートアップの起業などに役立てたい意向を示した。 また、ソフトウェア産業が世界の成長をけん引してきた直近30年間において、製造業を中心とする日本の国内産業はモノづくりを重視する一方で、ソフトウェアを軽視したことで、欧米や中国に後れを取ったことを指摘した。 フアン氏がフィジカルAIの例で挙げたように、ロボット産業にとってAIの活用は新たな成長の機会となる。フアン氏がこれを「新しい時代の始まり」と呼び、孫氏は「リセットだ」と応じた。 孫氏は、PCやスマートフォンと同様に1人1人にAIエージェントが行き渡る未来を見据えてソブリンAI(国家独自のAI)の重要性についても言及した。「そういったAIエージェントは、その国の文化や慣習、知識を反映したものであるべきで、基になるデータはその国に帰属しなければならない。そのためのソブリンAIのデータセンターであり、国家としてのデータセキュリティにも関わってくる」と述べている。
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