ユーロ圏インフレは12月に加速、ECBの漸進的な利下げを後押し
(ブルームバーグ): ユーロ圏のインフレ率は12月に伸びが加速した。欧州中央銀行(ECB)が進める漸進的な利下げ方針を後押しする格好となった。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が7日発表した12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比2.4%上昇で、ブルームバーグがまとめた市場予想と一致。前月は2.2%上昇だった。
変動の激しい項目を除くコアCPIは前年同月比2.7%上昇で前月から変わらず。サービスセクターのインフレ率は4%と、若干の上昇となった。
12月のユーロ圏消費者物価指数:速報値(表)
ECBはこれまで、インフレ率2%の達成は平たんではないと繰り返しくぎを刺しており、今回のインフレ加速も想定内と言える。ECBは年末にかけて持続的なインフレ目標の達成を見込んでいる。
ECBは12月に昨年4回目の利下げを実施。引き続き政策緩和の軌道にある。3%に設定された中銀預金金利は、ユーロ圏が力強い景気回復を遂げていない中でなお景気抑制的だとの見方が強い。
原題:Euro-Zone Inflation Rebounds But Won’t Derail ECB Rate Cuts (1)
(抜粋)
--取材協力:Barbara Sladkowska、Joel Rinneby.
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Alexander Weber