【闘病】精密検査で一度は“良性”と告げられたはずが「乳がん」に…
命が有限だとわかっていても、罹患するまでは他人事だった
編集部: 乳がんについて普段意識していない方、病気についてよく知らない方に伝えたいことはありますか? S.Rさん: 私も罹患するまでは他人事でしたが、乳がんは女性の9人に1人が罹患するがんといわれています。一方で、5年生存率は意外と高く、手術以外の治療法はあまり知られていません。知らない人たちは、もっと病気について多くの人が関心を持っても良いと思います。 編集部: S.Rさんが医療従事者に望むこと、期待することはありますか? S.Rさん: 自分や家族が病気がちでなければ、大きな病院に行って長時間待たされること、病院の役割、病気や治療のこと、それに付随する色々なルールも知らない人がほとんどだと思います。医療従事者のちょっとした言葉のかけ方や、待ち時間、検査その他の負担を少なくする工夫などで、患者さんの気持ちはずいぶん違うと思います。医療に携わる方が忙しく大変なことも理解できますが、患者さんの心情への配慮もお願いしたいです。 編集部: 最後に本記事の読者向けにメッセージをお願いします。 S.Rさん: 一度きりの自分の人生、嫌なことは嫌でいい、優先順位をつけて自分の人生を大事にしたほうが良いです。私自身も自分が何のために生きているのか、未だに答えが出ていません。命が有限だと頭ではわかっていても、罹患するまでは「まだずっと先のことだ」と他人事でした。化学療法中は食事療法もしていたので、何でも食べられる人とは別の世界にきてしまったと思う一方、今まで自分を大切にせず、自分に気を使ってこなかったことを悔やみました。だからこそ、今は一度きりの自分の人生を、もっと大切にしたいと思っています。
編集部まとめ
乳がんは罹患率が高く、女性にとっては常に気を付けるべき疾患でもあります。乳がんは触診によるセルフチェックや乳がん検診など、自分の意識や行動が診断に繋がりやすいがんです。「自分ががんになるわけない」と定期検査をせずにいると、進行してから見つかるリスクが高まります。入浴前後のちょっとした時間にセルフチェックを行い、職場や自治体の健康診断も積極的に利用してください。自分の体を守る主人公は、自分自身であることを忘れないようにしましょう。 なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。