【闘病】精密検査で一度は“良性”と告げられたはずが「乳がん」に…
ネガティブな考えばかりが頭をよぎっていた
編集部: 放射線治療やホルモン剤治療で困ったことはありましたか? S.Rさん: 放射線治療は25回50Gy(グレイ)で実施しましたが、わずかに肌が赤くなる程度でした。そのうちに黒くなって皮がむけて、そのほかは倦怠感も一切ありませんでした。また、ホルモン剤治療やTS-1も内服しましたが、特に副作用は出ていません。 編集部: 手術や抗がん剤治療を開始してから、生活にはどのような変化がありましたか? S.Rさん: 元々自覚症状はなく、手術後の傷の痛みはありましたが、化学療法の副作用も少なく、大きな変化はなかったです。仕事は激務でしたが、化学療法中は在宅勤務も活用し、放射線治療中も普通に勤務できました。また、高額療養費制度のおかげで、医療費が大きな負担にならなかった点も助かりました。 編集部: 治療中にS.Rさんの心の支えになったものは何でしょうか? S.Rさん: 毎日眠れず、朝が来れば「今日も生きていた」と思う日々でした。洗濯物を干しにベランダに出るたび、ここから飛び降りる人はいるだろうかと考えたり、再発転移のことばかり考えたりしていました。ただ、娘に苦労をかけたからこそ気持ちを強くもとうと思えたこと、乳がんを告白したことで友人が色々と話し相手や手助けしてくれたことには感謝しています。乳がん・婦人科がん患者向けのSNSの存在、自分なりに本やブログで情報収集したこと、患者会に参加して闘病について語り合ったことも助けになりました。 編集部: 心境が変化していったのですね。 S.Rさん: 気持ちの中に仕事が占めるウェイトが大きい私にとって、仕事を続けられたことも大きな励みでした。先ほどピアノを再開したことも話しましたが、2023年には社員旅行の余興でバンドとして演奏もして、次はまた3年後に社員旅行で演奏する予定です。一緒にやったメンバーがまたやってくれるかはまだわかりませんが、プログラムはできているのでそれも今の楽しみの1つです。