退職代行サービスなんか使わなければ…GW明けに広告代理店を辞めた社会人1年目女性の「衝撃の現在」【FPの助言】
ここ最近、大きな話題を呼んでいる「退職代行サービス」。さまざまな事情で退職をいいだせない人の味方となり、利用者数も急増しています。しかし、後に後悔したというケースもあるようで……。本記事では、Sさんの事例とともに退職代行サービスの落とし穴について、社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
夢と希望を胸に就職も…
Sさんは大学でデザインを専攻し卒業後、念願叶って広告代理店にデザイナーとして就職しました。希望の職業に就職できたものの、慣れないことばかりで入社後1週間ころから、毎日残業続き、自宅に戻ってからも仕事をする毎日となりました。 「早く仕事を覚えなくっちゃ。慣れれば土日に休むこともできる!」と責任感が強いSさんはいわゆるサービス残業をしながら1ヵ月が経ち、世間ではゴールデンウィーク(GW)に突入。学生時代の友人から、近況報告がてらみんなで集まろうと誘われています。 SさんのGW前半は仕事をし、後半、少し休もうと友人と会うことに。入社してたった1ヵ月にもかかわらず、1ヵ月ぶりに会う友人はどこか遠い過去のように思えます。 会ったとたん友人から「大丈夫? とても疲れているみたい」と顔を覗き込まれました。せっかく友人と会って嬉しいはずなのに気分は上の空。笑顔はむしろ作り笑いに。 Sさんは、デザイナーとして入社。労働時間は裁量労働制により実際の労働時間ではなく、労使間の協議により労働時間を決め、労使であらかじめ定めた時間働いたものとみなす制度です。たとえば、みなし労働時間を8時間とした場合、実際に働いた時間が何時間だったとしても、8時間働いたものとしてみなされます。 GWの最終日、Sさんは自宅でゆっくり過ごそうとしていました。ただ、明日から仕事のことを考えるとお腹が痛くなります。疲労感とストレスでなにもやる気がおきません。やりたい職業に就いたのに、いまは会社に行きたくない、辞めたいと考えているなんて……。