身近な異変も。2024年の気候変動にまつわる印象的なニュース12選
11月:COP29会期中、日本が5回目の「化石賞」を受賞
日本がこのところ毎年のように受賞している、「本日の化石賞」という賞がある。これは、国連の気候変動会議(COP)会期中、その日の交渉を後退させる言動を行なった国に皮肉を込めて与えられるもの。気候変動に取り組む世界最大級のNGOのネットワーク「CANインターナショナル」が実施している。 11月15日、アゼルバイジャンのバクーで開催されていたCOP29で最初の「化石賞」を授与されたのは日本を含むG7の国々。同団体によれば、G7は温室効果ガス排出の歴史的責任を負っているにもかかわらず、COP29最大の焦点である気候資金の交渉を遅らせていることが授与の理由だという。日本はこれで5回連続の受賞となった。 また、11月22日には、「今年最も交渉の進展やパリ協定の実施を妨げた」と判断された国が選ばれる、「特大化石賞」も受賞。これは、気候変動枠組条約で先進国と規定される24の国と地域の一員として贈られたもの。こちらも、「気候変動対策のための資金提供から逃げ続けてきた」ことがその理由とされている。 『NHK』によれば、日本政府関係者はこの“不名誉な受賞”について、「民間団体の活動に、政府としてコメントすることは差し控える」としてしている。ただ、日本が世界の気候変動対策に対して大きな責任を担っていることは間違いない。