起業あるある「周囲の反対」どう切り抜ける? (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
■素人ではなく「経営者」に相談しよう
同僚が「やめておけ」ということですが、この反対の理由の半分は心配から来ています。そして残りの半分は「何の根拠もない制止」です。「根拠のない制止」とは、わかりやすくいえば「不確かなアドバイス」です。なぜなら、あなたの同僚は何かの仕事のスペシャリストかもしれませんが、独立開業の経験がなければ「無経験者からの助言」ということになり、少なくとも独立起業に関して適切なアドバイスができない可能性が高いからです。 つまり、もし独立開業の相談をして、的確なアドバイスがほしいなら「独立開業のプロフェッショナル」に相談する必要があります。たとえば、すでに何年も士業事務所を経営している先輩士業や実力のある経営コンサルタントであれば、あなたに対して的確な指導をしてくれるでしょう。
■お金の説明から逃げないことが重要
話を元に戻しましょう。どのようにすれば、家族の理解を得ることができるのか。結論からいえば、「数字を元にした根拠のある説明」が必要になります。 まずは副業的に動ける範囲で小さなビジネスをして実際に稼いでみましょう。単なる計画では、「実際はやってみないとわからない」と却下されてしまいます。ですから、セミナーでもコンサルティングでも、実際の士業の仕事でも小さく営業をしてみて、「お金を稼げる」というところを見せないとなかなか納得してもらえないものです。もちろん、会社の就業規則などに注意しながら、ということになりますが、最近は副業を認める会社も多いので、あなたの会社の規則を調べてみましょう。 それでも納得してもらえない、理解してもらえないとしましょう。そのような場合には2つの方法があります。 ひとつは、ひとまずの生活費を潤沢に用意しておくことです。そうすればある程度の期間は大丈夫だと安心してもらえます。 もうひとつは、期間を決めて独立することです。たとえば、2年間真剣にやって成功できなければ自営業はやめてサラリーマンに戻る。そういう時限的な約束をすることもひとつの説得方法です。