【NBA】未保証の契約でセルティックスに加わったロニー・ウォーカー四世「死ぬほど努力して契約をつかみ取るつもり」
「その手札をどう生かすかは自分次第」
ロニー・ウォーカー四世は、スパーズで4シーズン、レイカーズとネッツでそれぞれ1シーズンを過ごした実績あるフォワードで、昨シーズン後半にプレータイムを減らしたものの、それは彼の実力が落ちたのではなく若手に経験を積ませるネッツのチーム事情によるものだ。 ケガはあったが大きなものではなく、まだ25歳で伸びしろもある。それでもウォーカーが良い契約を得られなかったのは、サラリーキャップの新ルール導入に伴う市場の冷え込みが直撃したからだ。 彼はセルティックスとエクジビット10契約を結んでトレーニングキャンプに参加した。「これまで参加したトレーニングキャンプの中でも一番気に入っているよ」と語る表情は明るく、ポジティブな期待感に満ちている。 「ここに来て素晴らしい才能に恵まれてうれしい。このチームにはJB(ジェイレン・ブラウン)にJT(ジェイソン・テイタム)、KP(クリスタプス・ポルジンギス)と素晴らしいオフェンスの選手が多い。だからリバウンドやディフェンスの粘り強さで自分がどう貢献できるかが大事だし、そういう意味でドリュー(ホリデー)とデリック(ホワイト)のプレーを真似たい。細かいことに気を配り、規律正しくプレーすることに全力を尽くすつもりだ」 セルティックスにはまだロスター枠に空きがあり、ウォーカーはここに入れば良いのだが、チームはサラリーキャップを大幅に超過しており、彼との契約は彼に払う年俸よりずっと大きなペナルティを意味する。だからこそフロントは慎重は判断を下そうとしているし、ウォーカーはそれをクリアして強豪チームの一員になろうとしている。 彼が『お手本』として挙げたホワイトは、スパーズ時代に一緒にプレーしており親交が深い。もう一人のホリデーとは、夏のワークアウトをともにした。ウォーカーはトレーニングキャンプに来てから頑張るのではなく、その前から入念な準備をしてきた。保証付きの契約がなくても不貞腐れるのではなく、ただチャンスを信じて前に進み続けてきた。 「正直に言うとオファーは来るだろうと思っていた。でも、すべては神のタイミングで、自分のタイミングじゃないんだ。僕がやるべきは、昨日の自分よりも良くなれるよう毎日を過ごし、どんな機会がやって来てもそれに対応すること。物事が自分の期待通りに進んでいないと気付いても、タイミングは神に委ねている。僕は僕で毎日コートで110%の力を出し尽くす」 「エクジビット10契約でキャンプに来れば、なんとなく自動的に正式な契約がもらえるとは思っていない。死ぬほど努力して契約をつかみ取るつもりでいるよ。毎朝一番乗りして、できれば最後に帰る選手でありたい。Gリーグでプレーする可能性もあるけど、それも問題ない。なぜなら男として受け入れるべき挑戦だと思うからだ。どんな結果が待ち受けていても僕は引き下がらない。その姿勢でベストを尽くしていけば、遅かれ早かれ状況は好転する。トンネルの先に光が待っていることは分かっているんだ」 『与えられたカードで勝負する』。この精神性がウォーカーの原動力となっている。「保証付きの契約は得られなかったけど、それは単にカードが配られただけと受け止めている。良いカードでも悪いカードでも、たとえ最悪のカードでも、与えられたものの中で努力する。期待通りじゃなくても立ち止まったり落ち込んだりはしない」 「これは僕の祖母がいつも言っていた言葉なんだ」と彼は言う。「良いカードが来ても悪いカードが来ても、その手札をどう生かすかは自分次第。結果がどうあれ『僕はできる限りのことをやった』と言えるようにしたい。そうやって前に進み続けていくんだ」