格闘技界を揺るがした平本蓮のドーピング疑惑…検査結果は“シロ”、それでも疑いの目が消えなかったのはなぜか?
ドーピング検査の結果が陰性。それ以上でも以下でもない。ネットでは、それでも平本を批判する声があった。RIZINに血液検査や毛髪検査を求める者も。しかし会見に出席したドクターによると、現状WADA(世界ドーピング検査機構)では9割が尿検査。陽性率も血液検査より尿検査のほうが高く、尿検査で十分に判断できるとされているという。また毛髪検査に関しては覚醒剤などについて用いられるもので、ドーピングとは関係がないとのこと。 平本を疑う者が納得するまでとことん検査することは可能なのか。「ルールとして遡りようがない」と榊原。ドクターによれば、試合当日の尿採取以上に正確な検査を今からするのは不可能だろうと言う。 それなら疑惑が出た段階ですぐに再検査すべきだった、SNSではなく会見まで黙っていたのはおかしい......平本を批判しようと思えばいくらでもできる。平本に届いた“サプリメント”を検査しろという声も。 それはできないと榊原は言った。RIZINにその権限はない、そういう契約をしていないのだと。平本と朝倉は7月28日の試合に向けてRIZINと契約書を交わしている。試合が終わったあとで“ドーピング疑惑”が持ち上がったからといって、過去に遡ってルールを変えるわけにはいかない。それはMMAの試合で負けて「キックボクシングなら勝っていた」と主張するようなものだろう。 ただ榊原も、単に「平本はシロ」で済ませはしなかった。過去のルールは変えられないが、未来は変えられる。今後RIZINはドーピングに関するルールを厳しいものにすると明言。平本には大晦日大会のオファーをするつもりだが、それはあらためてドーピング検査を課し、それにクリアしてからだとコメントした。 医師を介さず手に入れた薬を自分で注射することも、「薬を買ったが使ってない」も、問題なしとはしなかった。榊原曰く「買ったけど飲んでないって本当? と思うのが人間でしょう。怪しいと思われても仕方ない」。ファン心理にも一定の理解を示したのだ。
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