京都が広島に意地を見せた 平戸が挙げた“虎の子”1点を代役GK太田が守り切る
◇明治安田J1リーグ第35節 京都1―0広島(2024年11月3日 エディオンピースウイング広島) 京都がJ1最強の破壊力を誇るホームの広島を0点に封じた。中盤でのハードワークで広島に競り勝ち、こぼれ球を拾ってカウンターにつなげた。それでも、前半33分、34分とFW原大智(25)が立て続けにペナルティーエリアでシュートに持ち込むが相手GKの好セーブで得点できないでいた。 後半17分、原が右サイドを駆け上がったDF福田心之助(24)にパスを出すと、狙いすましてMF平戸太貴(27)にラストパス。平戸の右足シュートが広島ゴールをこじ開けた。「(福田から)いいボールが来て、思った通りのコースに決められて良かった」と平戸。「広島にはホームで0―5で負けて。天皇杯は準決勝で負けて。きのう広島でルヴァン杯決勝を見て、悔しくて…。京都サンガがもっとやれるということを見せたかった」と鬱憤をゴールにかえて胸を張った。 5月19日のホーム・広島戦での0―5の大敗。京都はこの屈辱から変わった。チョウ貴裁(チョウ・キジェ)監督(55)は練習での熱量を上げ、ゴール前での守備の仕方なども見直した。それ以降、この広島戦での19試合を10勝5分け4敗と立て直した。 チョウ監督は正GK具聖潤(ク・ソンユン=30)が出場停止のために起用したGK太田岳志(33)の好守をたたえる。「練習でいろんなFWにシュートを撃ってもらって自分なりに準備してきた」と話したベテランに、指揮官は「感動した。人は何歳でも成長できると見せてもらった」と最大限の敬意を示した。