巨人が最強守護神獲得へ最終交渉「東京の球団でお世話になります」ライデル・マルティネスは中日に断りの連絡
巨人が中日から自由契約となったライデル・マルティネス投手(28)と入団へ向け最終交渉に入っていることが14日、分かった。4年40億円の大型契約で残留を求めていた中日にこの日、本人サイドから「東京の球団でお世話になります」と断りの連絡が入った。巨人はNPB通算166セーブの現役最強守護神の獲得に向け、中日を大幅に上回る好条件を提示しているとみられ、実現すれば超強力「勝利の方程式」が結成される。 【写真】“トレードマーク”金のネックレス着用の私服コーデ 来季のリーグ連覇、13年ぶり日本一を目指す巨人が大補強に動いていた。中日7年間で通算166セーブを挙げたマルティネスについてこの日、中日の球団関係者が「退団させていただきます。東京の球団でお世話になります」と断りの連絡が入ったことを明かした。巨人との契約に向けた最終交渉に入った。 キューバ政府も交えた慎重な交渉が続いた。中日は4年40億円の好条件を提示したというが、巨人は中日を大幅に上回る破格の好条件だという。ソフトバンクやDeNA、残留を求める中日との争奪戦に発展する中で球団の総力を結集。日本球界NO1ストッパーと高評価し、丁寧に熱意を伝えてきた。 「ライマル」の愛称で親しまれるマルティネスはキューバ出身。国内リーグから17年2月に育成選手として中日入団し、18年4月に支配下選手登録されると22年に39セーブでタイトルを獲得。今季43セーブで2度目のタイトル獲得した。中でも直近3年間は22年が39セーブで防御率0・97、23年が32セーブで防御率0・39、今季が43セーブで防御率1・09と圧巻。今季も自己最多の60試合に登板するなど、大きな故障なく長年投げ続けられる体の強さも魅力だ。 昨年、リーグワーストの3・81だった巨人の救援防御率は今季、同1位の2・27と大きく改善した。守護神の大勢は43登板で1勝2敗29セーブ、防御率0・88の好成績を残したが、より終盤のリリーフ投手を盤石にするためにマルティネスに注目してきた。マルティネスを9回に固定し、大勢も勝利の方程式の一角としてフル回転できればこれほど心強い布陣はない。泉、高梨、船迫、ケラー、バルドナードらを含め12球団最強クラスのリリーフ陣で、守りを重視する阿部野球にさらに磨きがかかる。 日本球界のクローザーといえば、ソフトバンク・オスナが昨オフ、出来高も含め4年総額40億円の大型契約を結んだ。今回のマルティネスはオスナ以上の好条件とみられ、最高のストッパーとの評価が込められている。歴史的な大補強が成功すればブルペンの層はさらに厚みを増し、来季に向けて明るい光が差し込む。 ◆ライデル・マルティネス(Raidel Martinez)1996年10月11日、キューバ共和国生まれ。28歳。国内リーグから2017年2月に育成選手として中日入団。18年4月に支配下選手登録。20年には球団最速記録を更新する161キロをマーク。22年に39セーブで最多セーブを獲得。23年にはNPB歴代2位タイの44試合連続自責点0を記録。今季は自己最多の43セーブで自身2度目のセーブ王に輝いた。17、23年WBC、19、24年プレミア12代表。193センチ、93キロ。右投左打。年俸2億3000万円。 ◆主な大型契約 外国人選手ではソフトバンクのモイネロ、オスナ両投手が、ともに今年から4年総額40億円(金額は推定)。巨人ではラミレスが08、09年に2年総額10億円、10年からは再び2年総額10億円プラス出来高で契約している。巨人では他に中日で本塁打王を獲得したゲレーロと18年から2年総額8億円。03年のペタジーニは単年で7億2000万円だった。 日本人選手ではソフトバンクの近藤が23年から7年総額50億円。松中信彦(ソ)は7年総額45億円、同じく7年契約の柳田(ソ)は年俸5億7000万円で5~7年目は変動制。山田(ヤ)も7年で総額40億円に。巨人では坂本が19~23年に5億円をベースに5年契約。丸も19年から5年総額25億5000万円とされている。
報知新聞社