ルノー「普通のカタチ」やめて斬新デザインSUVを導入 スタイルと実用性の両立へ
「SUV批判」に対応 新しいアイデアを模索
ルノーのデザイン責任者によると、2028年から登場する次世代モデルは、従来型のSUVから離れた「画期的」なボディスタイルを採用するという。そのデザインのヒントは、10月公開のエンブレム・コンセプトで予告されている。 【写真】美しいフォルムのクーペSUV【ルノー・エンブレム・コンセプトを写真で見る】 (19枚) 同社は最近、2028年以降に「新世代」のEVを発売することを明らかにした。新しいプラットフォームをベースとし、効率性と持続可能性において画期的な進歩を見せるとされている。一方で、新型5 Eテックや次期トゥインゴのような個性的なデザインも維持していく。 今後のモデルのデザインについて、ルノーのデザイン責任者ジル・ヴィダル氏はこう話している。「コンセプトやシルエットの面で、次のステップをどう構築するかが大きな課題だ。何を象徴するものなのか? 何のためのものなのか?」 同氏は、新しいデザインは「SUV批判」への対応として検討されていると述べたが、「人々は依然としてSUVを求め、時には必要としている。SUVは多かれ少なかれMPV(ミニバン)に取って代わるものであり、実用性を重視して購入する人もいる」と指摘した。 「もっと効率的で、新しいタイプの形状にふさわしいものは何なのか、考えさせられる」 ヴィダル氏は「SUV批判」の一例として、パリ市内での規制を挙げた。パリ当局はボディサイズと車両重量を理由に、SUVに対して高額な駐車料金を導入している。環境や安全面で問題を引き起こしているとして、SUVを締め出す狙いだ。 「SUVに関して激しい論争が続いているが、MPVについても同じことが言えるだろうか? 重量もエンジンもCO2排出量も同じだ。しかし、まっとうなファミリーカーであるMPVを批判する人はいない。攻撃的な外観のクルマを批判する資格などあるだろうか? ただの形状に過ぎない。形やキャラクターを批判できるのか?」 いずれにせよ、「人々は依然として大型車を必要としている」ため、それらに「どのようなキャラクターを与えるか」が現在のルノーの課題だという。 「世界はミニバンや大型のSUV、立派なクロスオーバーを発明した。140年近い自動車の歴史の中で、(アイデアは)すべて出尽くしたような気がする。しかし、新しいものはどんどん発明しなければならない。今日の社会問題に対する、新しくて有意義なコンセプトとシルエットだ」