侍ジャパンが国際大会20連勝! ハマの主将、牧秀悟がバットでけん引「初戦がすごく大事だと思ったので、こういう形で勝つことができてよかった」
国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で2連覇を狙う野球日本代表「侍ジャパン」は13日、バンテリンドームで行われた1次リーグB組初戦でオーストラリアを9―3で下し、白星発進した。DeNAの主将として日本シリーズ制覇に導いた牧秀悟内野手(26)が「6番・一塁」で出場し、七回にチーム初適時打を放つなど、2安打で貢献した。日本は14日に台湾へ移動し、15日に韓国戦(台北ドーム)に臨む。 日本一に輝いたベイスターズ、世界一を目指す侍ジャパン、どんな舞台でもチャンスで打席が巡ってくる。選ばれし男の宿命―。プレミア12のオーストラリアとの初戦の七回、牧がチーム初となる適時打で貴重な追加点を刻み、チームを白星スタートに導いた。 「初戦がすごく大事だと思ったので、こういう形で勝つことができてよかった。会場の雰囲気、盛り上がりがすごかったのでうれしかった」 5―0から2点差に迫られ迎えた七回。中大の後輩、森下(阪神)の二塁打から生まれた1死三塁の好機に全神経を集中させた。「甘い球を一発で仕留める」。牧が常々口にする、主軸の心得。「チャンスだったので、積極的にいくことを心掛けて打席に入った」と1球目の高めに浮いたカーブを逃さず捉え、中前に適時打を運んだ。 一回2死一、二塁の第1打席は、オーストラリアの早期継投策にハマり遊ゴロ。三回1死一、二塁と再び得点圏で迎えた第2打席も変化球で二ゴロに打ち取られた。国際大会特有の初見の投手との対戦に苦しむも、やられたままでは終わらないのが牧。三度目の正直で好機をしっかりとものにした。 DeNAでは主将として、負担の大きい二塁でレギュラーシーズン133試合に出場。高まる緊張感の中、クライマックスシリーズ8試合、日本シリーズ6試合を戦い、つかの間の休息を経て日の丸を背負う戦いに身を置いた。疲労の蓄積は間違いないが、口にはしない。大和を通じて鹿児島での自主トレで知り合い、定期的に体を見てもらっているスポーツトレーナーの濵川彰吾氏にも名古屋でケアを依頼し体を整え、撮影してもらった打撃映像も確認しながら試行錯誤し、日々戦っている。 昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、アジアプロ野球チャンピオンシップに続く国際大会出場だが、今年誕生した第1子には初めて見せる日の丸のユニホーム姿だ。名古屋遠征にも駆けつけてきてくれた小さな〝応援団〟へ、必ず優勝を勝ち取りかっこいい父親の姿を届けるつもりだ。