ゲーツ氏、米司法長官の指名を辞退-トランプ氏の政権移行に痛手
(ブルームバーグ): トランプ次期米大統領が司法長官候補に指名したゲーツ元下院議員は21日、指名を辞退するとX(旧ツイッター)への投稿で明らかにした。司法省の改革を望んでいたトランプ氏にとっては打撃となる。
ゲーツ氏は「私の承認を巡る問題が不当にも政権移行チームの重要な仕事の妨げになっていることは明らかだ」と投稿。「ワシントンでの不毛な争いに時間を費やす余裕はない。そのため司法長官候補から退くことにする」とした。
同氏(42)は未成年者との性行為などの疑惑を巡って下院倫理委員会の調査を受けていた。司法省は未成年の人身売買の疑いで同氏を捜査したが、昨年、起訴せずに捜査を終了したと弁護士に伝えていた。
ゲーツ氏自身は不正行為は一切ないとしている。
同氏の司法長官候補からの辞退は、ホワイトハウス返り咲きの準備を進めるトランプ氏にとって痛手となる。ゲーツ氏は、移民問題やその他の社会問題に関するトランプ氏の強硬な政策を実行するための最有力候補と見られていた。
フロリダ州選出のゲーツ氏は先週、トランプ氏が司法長官に指名すると発表した数時間後に議員を辞任。司法長官としての適性を巡って議会の一部で疑問視する声も出ており、承認は難航するとみられていた。事情に詳しい関係者によれば、上院で十分な支持を得られないことが明らかになり、辞退を決断したという。
トランプ氏は自身のソーシャルネットワーク、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、ゲーツ氏のこれまでの取り組みを評価。「彼は非常によくやっていたが、同時に、彼が多大な敬意を抱いている政権の妨げになることは望んでいなかった」とし、「マットには素晴らしい未来が待っている。彼がこれから成し遂げる素晴らしいことを楽しみにしている!」と投稿した。
原題:Matt Gaetz Withdraws From Consideration as Attorney General (1)(抜粋)
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Maria Luiza Rabello