無理なく食物繊維量アップを狙う腸活術「炭水化物改善計画」(専門家が監修)
腸内環境を左右するのは言わずもがな、普段の食事。多すぎる脂質、糖質。少なすぎる食物繊維の食事を摂り続ければ、その環境に適応する腸内細菌が幅を利かせ、便秘に肥満、病気のリスクは高まる。そこで、提案するのが、腸を救う食事計画。今回は主食である炭水化物改善から取り組み、食物繊維量アップを目指そう。[取材協力/國澤純(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 ヘルス・メディカル微生物研究センター センター長)]
毎日食べる「炭水化物」に注目
兵庫県加東市で行われた共同研究結果によれば、朝食に蒸したもち麦を食べ始めて2か月後、1000種類以上の腸内細菌種を持つ人が約3%から約17%にアップしたという。これつまり、腸内細菌の多様性が増えたということ。 現代ではポピュラーな白米や白パンなどの精製穀物は食物繊維が少ない。意識的に麦や雑穀、玄米などの主食を取り入れれば、それなりの食物繊維量は確保できる。自炊、外食問わず未精製穀物を選択し、便の調子や体調を観察してみよう。
「外食変換術」
出先でも食物繊維をしっかり確保するアイデア。
アイディア①:刺し身定食→ちらし寿司
刺し身を皿の上に盛る定食とごはんの上に盛るちらし寿司では何が違うの? 答えはごはんの温度。冷えた寿司めしにはレジスタントスターチという難消化性でんぷんが多く含まれ、食物繊維と同様の働きをするのだ。