「森にしかない湿度感はすごく好き」今田美桜が語る、自然と共生することの大切さ[FRaU]
新緑まぶしい北八ヶ岳の深い森から、笑顔で手を振る今田美桜さん。鳥の声に耳をすませ、大樹の幹や枝葉、足下の苔に触れながら、のんびりと歩く。刻々と変化する自然とともに生活することの大切さ、楽しさを語ってくれた。 ●情報は、FRaU2024年8月号発売時点のものです。
森を歩き、森と遊ぶ。心も体も癒やされるひととき
北八ヶ岳に位置する白駒の池は標高2000ⅿ以上の高地にある湖としては日本最大の天然湖。その周辺は日本三大原生林の一つに数えられる亜高山性針葉樹の原生林。溶岩でできた林床には緑の絨毯のように苔が敷き詰められ、太古の時代を彷彿させる神秘的な景色が広がる。2024年5月半ば、新緑の芽吹く深い森を今田美桜さんと歩いた。 白駒の池・苔と原生林 北八ヶ岳の麓、八千穂高原にある天然湖・白駒の池。周囲にはコメツガ、トウヒ、シラビソなど亜高山性針葉樹林の原生林が広がり、地上一面を覆う苔はおよそ500種類に及ぶ。 写真:環境に配慮した素材のウェアと小物を中心に古着をミックス。快適な着心地で軽快に森を歩こう。再生コットンのパーカ¥47520、オーガニックコットンのパンツ¥19360(ベースレンジ/ベースレンジ ジャパン) 古着のタンクトップ¥7150(ジャンティーク) ウエストバッグ¥13200(アンドワンダー) クロムフリーレザーのスニーカー¥22000(ヴェジャ/シードコーポレーション) リサイクルシルバーのイヤカフ各¥8030(メリッサジョイマニング/ソウス)
「実は数年前にお仕事で来たことがあるんです。雪深い時期だったのですが、今回は緑がまぶしいほどで、苔もみずみずしくて。自然って季節によって全く姿を変えるんですね。改めて驚かされました。こんなにたくさんの苔を目にすることはないですし、注意深く見るといろんな形や表情を持っている。身近な自然の中にもある小さな息吹。普段は気づかずに過ごしていたのかなーと思いました」
今田さんが自然と触れ合った原体験は、幼い頃に家族と訪れたキャンプだそう。 「地元福岡に近い大分の椿ヶ鼻や久住にあるキャンプ場に家族でよく行っていました。近くに流れている小川で弟妹と水遊びをしたり、バーベキューやパエリヤなどのご飯をみんなで作って食べて、暗くなった中でお皿を洗ったり、夜空の流れ星を眺めたり……すごく楽しかった。そう言えば、父が段ボールの燻製器を手作りして、チーズとかお肉を燻製して食べていたのを思い出しました(笑)。美味しくて大好きでした! 今になって思えば、自然に親しむことができるように、両親が連れて行ってくれていたのかな」