【知ってますか?】雪が降る日にノーマルタイヤで走るのは違法です!!!
雪道・凍結路では、ノーマルタイヤは「走れても止まれない」
ノーマルタイヤは、乾いた路面やウェット路面でタイヤグリップを発揮できるようにつくられているタイヤです。平坦な雪道では、ノーマルタイヤでもゆっくりと発進すれば進むことはできますし、スピードを上げていくことも可能ですが、問題が起こるのが減速時とコーナリング時。 JAFの実験でも、雪道でのノーマルタイヤは「走れても止まれない」ことが実証されています。雪が踏み固められた状態の路面(圧雪路)と凍結した路面(氷盤路、アイスバーン)で、時速40kmから制動した時の、停止するまでの距離を比較したところ、圧雪路では、ノーマルタイヤはスタッドレスタイヤの約1.7倍も制動距離が長くなったそう。 スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤは、路面上の水分を吸着し、雪面を引っいてグリップを得るように、トレッド面に特殊なゴム素材や立体構造が導入されています。ノーマルタイヤとは性質が全く異なるのです。
スタッドレスタイヤも冬道万能ではない
ただ、スタッドレスタイヤも万能ではありません。前出のJAFの実験では、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤのほか、オールシーズンタイヤ、ノーマルタイヤ+非金属タイプのチェーン、ノーマルタイヤ+オートソックス(特殊繊維製の滑り止め)、ノーマルタイヤ+スプレーチェーン(特殊な液剤をタイヤに塗布する滑り止め)でもテストが行われていますが、圧雪路では高い制動性能を発揮したスタッドレスタイヤも、氷盤路ではタイヤチェーンを装備した場合に敵わず、約1.3倍も制動距離が長くなってしまっていました。 また昨今は、履き替える必要のないオールシーズンタイヤが人気となっていますが、こちらも基本的には圧雪路を想定しているもので、凍結路では、ノーマルタイヤ並みのグリップ。JAFの実験でも、圧雪路では、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤのほぼ中間の制動距離、氷盤路では、ノーマルタイヤと変わらない制動距離という結果となっています。「冬道でも走行できる」とされてはいますが、特徴を理解して購入するようにしてください。 この季節は、いつどこで雪に見舞われるかわかりません。金属チェーンであれば5000円もあれば手に入ります。「転ばぬ先の杖」ともいうように、事前に道路状況や気象情報をチェックしたうえで、しっかりと事前準備をして、安心かつ快適な冬ドライブを楽しみましょう。