不動産営業マンは「住まい選びのパートナー」ではない…後悔しない〈マイホーム購入〉のために、必ず知っておきたい“悪徳営業マン”の見分け方
悪質営業マンにはクセがある
新築物件や中古物件を購入するときの不動産会社の営業マンとの付き合い方も心得ておくことがあります。不動産業者がよく使う「住まい選びのパートナー」というキャッチフレーズにごまかされてはいけません。 営業マンは味方でもなければ、敵でもありません。利害が一致することもあれば相反することもある「取引相手」です。営業マンの都合のいいことばかりを鵜呑みにして頼りきってしまうと、その営業マンが売りたい家を買わされることになります。 特に悪質な営業マンの言動は以下になります。 ・「掘り出し物だから早く決めないと売れてしまいますよ」などと言い、契約を急かす。 ・「私に任せてください。大船に乗った気持ちで」などと言い、納得できる説明をしない。 ・物件に対して良いことしか言わず、都合の悪いことは「知らない」「わからない」とごまかす。 ・質問に対するレスポンスが遅く、時間や約束にルーズ。 ・自分の非は絶対に認めない。 ・なれなれしい態度や言葉遣い、人相も悪い。 ・ヒラの営業マンなのに「○○長」「リーダー」などの肩書がついた名刺を持っている。 これらのうち、ひとつでも当てはまる場合は、契約に進む前に勇気ある撤退をする必要があるかもしれません。こうした人たちは、少し気を付けて観察していればすぐにわかります。
悪い営業マンにはどんどん質問しよう
悪徳業者に当たってしまったのに、契約まで進んでしまう人にも特徴があります。それは、相手への共感力が高かったり、疑問に思っても質問できなかったり、知ったかぶりをしてしまったり、その物件を一目ぼれで選んだりした人です。 悪徳業者に引っかかりたくなければ、その真逆の言動をすればいいことになります。 共感力が高い人は、相手を「対戦相手」と考えてその言動のウラを読むこと。ひとつの不動産会社で物件を探すのではなく、同業他社と同時並行で付き合い、比較検討するのも手です。変なことを言っている業者がよくわかりますし、「ほかもそうですよ」などとウソをつかれて足元を見られることもないでしょう。 質問できない人は、逆に少しでも疑問に思ったら遠慮せずに何でも聞くようにすること。相手のペースや都合のいいことばかりに合わせるのではなく、自分である程度準備をしてどんどん聞いていきましょう。 知ったかぶりをしがちな人は、知っていることでも何でも聞くようにすること。営業マンが知らないことを適当に話していないか確かめることもできます。 物件に一目ぼれしてしまう人は、絶対に即決しないようにしましょう。一見良いと思っても、その物件について詳しく調べると、何かしらの弱点や欠陥が見つかることもあります。急かされても絶対にハンコを押してはいけません。 千日 太郎 オフィス千日(同)代表社員 公認会計士
千日 太郎