ストレスを「良いプレッシャー」に変換し、高いパフォーマンスにつなげる方法
ストレスについて考えるとき、通常は「どう対処するか、どう避けるか」を考えたり、体に及ぼす悪影響について参考資料を読んだりするものです。 ですが、もし私たちがそうした考え方自体を改めることで、ストレスを自分のために利用できるようになるとしたら、どうでしょうか?
ストレスは必ずしも悪いものではない
研究者たちは2021年、米心理学会の『Emotion』誌において「ストレスを有効活用すること(optimizing stress)」を提唱しました。 その中で、「ストレス・マインドセット」や「ストレスの再評価」に関する理論やほかの研究成果を統合し、ストレスが自分にとって「悪いもの」だと思い込まないようにするための取り組み方を提案したのです。 世界保健機関(WHO)の定義によれば、ストレスとは、困難な状況によって引き起こされる「心配や精神的緊張の状態」であり、「私たちの生活における課題や脅威に対処するよう促す、人間の自然な反応」とされています。 困難な状況に遭遇し、課題に対処すること自体は悪いことではありません。むしろ「良いこと」にもなり得るものです。 ストレスはうまく扱える場合も 『The Burnout Challenge: Managing People’s Relationships With Their Jobs (燃え尽きという挑戦:仕事との付き合い方を管理する)』の著者Michael Leiter博士は、米Lifehackerの取材に対して、ストレスを肯定的に捉えるには、「単なる、管理可能なプレッシャー」だと考える方法があると語っています。 プレッシャーの大きい状況では、大きな成果やピーク・パフォーマンスが促されます。要求されることが大きいと、精神が集中してパフォーマンスが維持され得るわけです。 重要なのは、そのストレスが自分にとってモチベーションとなり得るかどうか、また、どうしたらそう機能するかを見極めることなのです。