【ABC特集】インフルエンザ流行するの早くない? その理由は新型コロナにあった!? プール熱も収束せず むしろ右肩上がり 接触と飛沫の感染経路に要注意
インフルエンザが流行しています。子どものクラスが学級閉鎖になった、という話もよく聞くようになったと思いますが、今年のインフルエンザは例年とは少し異なる傾向があるようです。 (大阪市生野区にある葛西医院・小林院長) 「今年は9月頃から患者さんが少しずつ増えてきて、徐々にその数が増えてきている感じです」 葛西医院のインフルエンザ患者は、例年であれば9月から11月にかけては「数人ほど」ですが、今年はなんと約40人。全国的にも8月下旬頃から右肩あがりになっています。 (葛西医院・小林院長) 「いままで9月にインフルエンザの患者さんが増えていくというのは経験したことがないです」
インフルエンザが通常よりもはやく流行している理由について大阪大学大学院医学系研究科の感染症専門医、忽那賢志教授は、 ①新型コロナの流行以降はインフルエンザの感染者が少なかったため、免疫を持たない人が増えた ②新型コロナが5類になったことで感染対策も緩和され、免疫を持たない人が感染しやすくなった という2つの要素が関連して起きているのではないかと話します。 インフルエンザは気温が低い方が感染しやすいので、寒くなるにつれて感染者が増える可能性があるということです。
さらにインフルエンザの他に、いわゆる「プール熱」もいま流行しているようです。「プール熱」は発熱やのどの痛み、結膜炎を引き起こす子どもに多い感染症ですが、「プール熱」の名の通り、従来の流行期は学校でプールの授業が始まる6月から8月でした。それが今年は8月に収束せず、むしろ右肩上がりに増えているんです。
これについて、忽那教授は 「これも新型コロナの流行で”プール熱”に感染しなかった人が増え、免疫がなくなったところで感染しやすくなったのではないかと思われます」 対策としては、接触と飛沫が基本的な感染経路のため、手洗いうがいやマスクをつけるなど、新型コロナウイルスと同様の対策が有効だということです。