「大阪にも100種類のチョウがいる」府大副学長が里山の大切さ訴え
「いろんな魅力のある里山のファンになってもらいたい」
受講したシニア男性の1人は、府下の山間部でオオムラサキなどの観察を続けるうちに、南方のチョウが増えてきた異変に気付いたという。「チョウの食草となる植物も南方から進出してきた。生き物は環境の変化を一目瞭然で教えてくれる」と話す。 小6男児は「クワガタのファン」。講演では初めて聞いたことがたくさんあったそうで、「将来は石井先生のように昆虫学者になりたい」と夢を語った。 市民は里山保全活動とどのようにして接点をもてばいいのだろうか。講演を終えた石井さんが「THE PAGE」の取材に応え、「環境教育といえば少し硬くなりますが、まずはご家族で里山へ出掛け、里山の景色に親しんでください」と助言する。「里山にはいろんな魅力がある。農家がシイタケを栽培したり、鳥の鳴き声も聞こえてきます。里山のファンになってください。関心を持てるテーマが見つかったら、生き物と環境の関わりなどを調べてみると面白いですよ」と、背中を押す。 ときには日常のけん騒から離れ、里山散策を楽しんでみてはいかがだろうか。里山保全に関する詳しい情報は大阪みどりのトラスト協会の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)