ウクライナ外相、国連で「これが北朝鮮産弾道ミサイルKN-23の破片」
18日(現地時間)、米ニューヨーク国連本部で開かれた国連安全保障理事会の閣僚級会合に北朝鮮弾道ミサイル破片が登場した。 【写真】ウクライナ北東部ハルキウにロシアが発射したミサイルの残骸 ウクライナのシビハ外相はこの日、成人男性の指の長さほどの金属物体を手にしながら「ウクライナを攻撃した北朝鮮産KN-23の実際の破片」とし、ロシアの北朝鮮ミサイル攻撃の証拠だと主張した。 シビハ外相は「これは500キロの爆発物を運搬でき、13日にもキーウ近隣の醸造場を打撃した」とし、ロシアに対する北朝鮮の武器支援および派兵を非難した。 続いて「ロシアはもうイランや北朝鮮のようなならず者国家と並んで連帯している」とし「この新しい軸は現在活発に活動していて世界秩序を悪化させている」と述べた。続いて「北朝鮮兵力の戦争関与は紛争激化およびグローバル戦争拡大の新たな水準を見せる」と強調した。また「我々は北朝鮮がロシアから何を望むかを正確に知っている」とし「新しいミサイル技術と核兵器、そして他の軍事プログラム」と明らかにした。 シビハ外相が公開したKN-23は、ロシアが開発したイスカンデルをモデルに北朝鮮が製造した短距離弾道ミサイルで、最大射程距離は約400キロ。韓半島(朝鮮半島)全域が打撃圏に入る。ロシアのイスカンデルは最大射程距離500キロの戦術弾道ミサイルで、精密誘導と戦術核弾頭搭載が可能だ。北朝鮮はKN-23に戦術核弾頭「火山31」を搭載できると主張している。 ウクライナ政府は今年1月、激戦地ハルキウ(ハリコフ)でロシアのKN-23攻撃を公式確認した。ウクライナ政府はその間、ロシアのKN-23攻撃で民間人の死亡者数が急激に増えたと主張してきた。 一方、安保理は11月、安保理議長国である英国のラミー外相の主宰でこの日の会合を開き、ロシアのウクライナ平和および安全維持を議題に議論した。この日の閣僚級会合では北朝鮮のロシア派兵に対する理事国の強い批判が続いた。 ラミー外相はこの日、安保理での演説で「プーチン大統領は数日間で勝利すると考えたが、戦争は1000日も続き、多くの兵士を失った」とし「彼はもう北朝鮮からは兵力を、イランからは弾道ミサイルを得ようとしている。このような行為には断固たる対応がなければいけない」と強調した。 米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は「切迫した状況に直面したロシア大統領府は北朝鮮に助けを求め、最初は武器を、今はもう兵力を要請した」とし「少なくとも1万人の北朝鮮軍が西部戦線でロシア軍と共に戦闘作戦を開始した」と指摘した。続いて「これは現代史で前例がないこと」とし「この100年余りの間、ロシアは自国の領土に外国の軍隊を受け入れたことがない。これは安保理の多数の決議を明確に違反する」と批判した。 韓国もロシアを支援する北朝鮮を批判した。 黄浚局(ファン・ジュングク)国連大使は韓国政府が北朝鮮軍のロシア・クルスク地域戦闘参加を確認したとし、「韓国戦争(朝鮮戦争)以降、北の軍が約1万1000人という大規模で実際の戦闘に参加した最初の事例だ」と述べた。また「北は昨年8月から約2万個のコンテナをロシアに送ったと推定され、これで砲弾を最大940万発運搬できる」と主張した。 黄大使は「さらに懸念されるのは北の派兵がまだ始まったばかりという点」とし、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報告書を引用しながら兵営国家の北朝鮮の長期軍義務服務制は奴隷制と似ていると指摘した。 さらに「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長はモスクワの切迫した状況を悪用しながら、燃料や核兵器および弾道ミサイル関連の先端軍事技術を受ける可能性がある」とし「韓国は安全保障を脅かす不法な軍事協力に対応するため、パートナーと共に状況展開により必要な措置を取る」と強調した。 ロシアのネベンジャ国連大使は「報道によると、ロシアを打撃できる長距離ミサイルを使用できるようゼレンスキー大統領に『自殺許可(suicidal permission)』をしたという」とし「バイデン大統領はおそらく失うものがないだろうが、英国とフランスの指導者の近視眼的な態度に我々は衝撃を受けた」と述べた。