「直箸やめて」は角が立つ?忘年会で年配部下の「鍋マナー」を注意するなら、何と言うのが正解?
人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎) 著者プロフィールを見る ● クイズ 課のメンバーの親睦を深めようと、課長の自分が忘年会を企画した。費用は会社持ちである。鍋料理がおいしいお店にしたら、年配の部下のAさんが途中から直箸で鍋をつつき始めた。 「令和の時代に直箸で鍋をつつくなんて非常識ですよ!」と注意したいが、間違いなく角が立つ。和やかな雰囲気を保ちつつ直箸をやめさせるには、どう言えばいいか? (A)「Aさん、取り箸があるのでそれで取ってもらえますか」と穏やかに告げる (B)「ちょっとAさんに鍋の中身を取ってあげてくれる」と近くの女性の部下に頼む (C)「コロナ禍以降、鍋のお作法も変わりましたよね」と言って自分が取り箸を使う ● 正解は…… ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ C △ (A)「Aさん、取り箸があるのでそれで取ってもらえますか」と穏やかに告げる × (B)「ちょっとAさんに鍋の中身を取ってあげてくれる」と近くの女性の部下に頼む ◎ (C)「コロナ禍以降、鍋のお作法も変わりましたよね」と言って自分が取り箸を使う ● 解説 困った行動をしている人に、どう穏やかに注意するか。まさに「大人の言い換え力」の真価が発揮される場面と言えるでしょう。ストレートに「直箸はやめてください」と言えば済む話かもしれませんけど、高圧的に響かない言い方を模索するのが大人の貪欲さです。 Aは、ちょっとだけソフトなアレンジは加えていますが、けっこうストレート。その分、伝わりやすいというメリットはあります。ただ、相手が半端に高いプライドの持ち主だと、みんなの前で注意されて「顔をつぶされた」と逆恨みする可能性もなくはありません。 まずはCのように、間接的に気付かせてみましょう。それでダメなら、Aの出番です。Bはきっと意図が通じないし、女性部下に取り分けを頼むこと自体が、極めて不適切です。
石原壮一郎