【過酷なラリーへ水素で】業界の垣根を超えた仲間づくりを HySE-X2で「ダカール2025」2回目の参戦へ
「ダカール2025」へ参戦
技術研究組合水素小型モビリティ・エンジン研究組合(HySE:Hydrogen Small mobility & Engine technology)は、2025年1月3日~17日までサウジアラビアで開催される「ダカール2025」において、カーボンニュートラルへ向けた次世代パワートレーン搭載車両のために設けられるカテゴリー“Mission 1000 ACT 2”に「HySE-X2」で参加すると発表した。 【写真】「ダカール」と名の付くモデルたちをみる (111枚) HySEは、今年1月に水素小型モビリティにおける早期の課題抽出を目的として、世界一過酷なモータースポーツと言われるダカールラリーにおいて、今年から新設された“Mission 1000”カテゴリーに、研究活動で用いているモーターサイクル用水素燃料エンジンを搭載した「HySE-X1」で出場し、最終日まで走り切り、クラス4位となった。 2回目となる今回の参加では、高回転域の出力特性向上や低中回転域での燃費改善、水素タンクの増設などの新たな技術課題に挑戦するためにHySE-X1からエンジンおよび車体をさらに進化させた「HySE-X2」を投入。 また、全世界で注目されるダカールラリーへの参加を通じ、HySEのプレゼンスや取り組みをアピールすることで、水素小型モビリティの実現に向けたグローバルで業界の垣根を超えた仲間づくりを引き続き図っていくという。 なお、HySEは、11月18日~22日までベルギーのブリュッセルで開催される「EUROPEAN HYDROGEN WEEK」のHALL7・M20「Automobile Club de l'Ouest」ブースに「HySE-X2」(実車両)を展示する予定だ。
関係者コメントと気になるクルマの詳細
■HySEダカール2025現地責任者 甲斐大智(スズキ) 「2025年のダカールラリーにエンジンおよび車体をさらに進化させたHySE-X2で参加することとなりました。2024年の『HySE-X1』で抽出した課題の対策効果を確認すること、エンジンのさらなる限界領域にチャレンジすることで水素小型モビリティ・エンジン技術へ貢献します。活動の内容は、HySEのInstagramでも発信しますので、応援のほど、よろしくお願いいたします」とコメント。 ■水素燃料エンジン車「HySE-X2」の概要 全長×全幅×全高:4000mm × 2000mm × 1900mm 車両重量:1250kg エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク直列4気筒スーパーチャージドエンジン/DOHC4バルブ 総排気量:998cc 水素タンク:70MPa × 4本(前回は3本、今回は車体レイアウトを改良し4本に増設) 水素搭載量:7.2kg ■ドライバー情報 ◆ドライバー:池町佳生 生年月日:1971年11月24日生 国籍:日本 ・代表的な略歴 2000年 ダカールラリー バイク部門総合10位(未だ更新されてないバイク部門日本人最高位) 2004年 ダカールラリー 4輪部門総合22位(T1クラス総合1位) 2024年 ダカールラリー バイク部門総合60位(rally2クラス44位、ベテランクラス6位) 座右の銘:夢は目標に、そして目標は実現される! ◆コ・ドライバー:Paulo Marques 生年月日:1962年12月2日生 国籍:ポルトガル ・代表的な略歴 1997年 ダカールラリー バイク部門総合8位 2004年 ダカールラリー 4輪部門総合25位 座右の銘:Never give up
AUTOCAR JAPAN(執筆)