【NBA】故障者続出でも勝ち続けるマーベリックス、ルカ・ドンチッチ復帰で4連勝「勝つことを楽しんでいる」
手首のケガから復帰して36得点7リバウンド13アシスト
カイリー・アービングは肩、デレック・ライブリー二世は右膝を痛め、ナジ・マーシャルは体調不良、クレイ・トンプソンは足のケガで4試合連続の欠場。マーベリックスは各ポジションで戦力を欠いていたが、この男が戻って来れば不安におののく必要はない。手首を痛めて5試合を欠場していたルカ・ドンチッチは、トレイルブレイザーズ戦で復帰し、36得点7リバウンド13アシストでチームを勝利に導いた。 第1クォーターはフィールドゴール7本中2本成功の5得点3アシストと『ドンチッチとしては』低調だったが、試合が進むにつれてリズムを取り戻す。第2クォーターは6本のシュートすべてを決めて15得点、さらには5アシストを記録。第3クォーターは10得点3アシストと尻上がりに調子を上げた。同点で迎えた第4クォーター残り1分には、PJ・ワシントンの勝ち越し3ポイントシュートをアシスト。ここで奪ったリードを守り抜き、マブスが137-131で勝利した。 ディフェンスが張り付いていても構わず打ち抜く3ポイントシュート、ペイントエリアの密集地帯をかいくぐるゴール下の得点、ドワイト・パウエルやダニエル・ギャフォードを跳ばせるアリウープのパス、スピンムーブからのフェイダウェイ・ジャンプシュートと、ケガの影響を感じさせないプレーを見せた。 「コートに戻って来ることができてうれしいよ。勝てたから気分はさらに良いね。相手のシュートタッチはかなり良かったけど、それを上回って勝てて良かった」とドンチッチはうれしそうに微笑む。 ドンチッチ不在でマブスは機能しないように思えるが、実際は彼が休養した5試合を4勝1敗で乗り切った。そのこともドンチッチが上機嫌な理由だ。「欠場している間もすごく落ち着いた気分でいられた。強いチームとの対戦もあったのに、みんな素晴らしいプレーをしていた。僕はただ座って試合を楽しんでいれば良かった。でも、驚きはしないよ。このチームでは誰がコートに立っても全力でプレーし、チームバスケットをして、勝つことを楽しんでいるんだ」 そして、マブスの選手層の厚みはこの試合にも表れた。ブレイザーズはフィールドゴール成功率58.3%、3ポイントシュート成功率58.1%と大当たりの日。それでもマブスが打ち勝てたのは、ドンチッチの36得点だけでなく13アシストが効いている。つまり、ドンチッチがズレを作り出してパスをさばけば、味方が決めるということだ。 カイリーもクレイも、このところ好調だったマーシャルも不在だったが、ドンチッチに次ぐ28得点を挙げたクエンティン・グライムズを筆頭にスタメンが全員2桁得点を記録。シックスマンのスペンサー・ディンウィディーも効率良くオフェンスに絡んで20得点を挙げた。 指揮官ジェイソン・キッドは言う。「素晴らしい挑戦だった。ドンチッチが2人にマークされても、クエンティンを始め他の選手たちとともに正しいプレーをすると互いに信頼している。今日決めたいくつかのシュートは、信頼によって生まれたものだ」 誰かが倒れれば、別の誰かがその穴を埋める役割を果たす。コンディションが万全でない時期を乗り越え、マブスは自信を深めている。