「良いガス、良い圧縮、良い火花」ガソリンエンジンの最新技術が面白くなる“魔法の言葉”
エンジニアたちの挑戦
燃費を良くしたいがために、ずーっと遠回りをして、結局「良いガス=14.7:1」を変えるのはとても大変だと言うことが分かったのだ。技術と言うのは挑戦だからそれでいい。いつかまた何かのブレークスルーでリーンバーンが甦る日が来るかもしれない。しかしながら「良いガス」から少しでも外れようとすると本当に大騒ぎになるのである。もちろんエンジニアは百も承知でやっている。「良いガス」だったら苦労は無いなぁと。しかし、そうやって茨の道を切り拓こうとする技術者はとても素晴らしいと思う。 現在も燃料噴射圧を従来より遥かに高めて燃料の霧の粒を小さくし、燃焼室内の渦の作り方を工夫すればもう一度リーンバーンで行けるんじゃないかと各メーカーは戦っているのである。そういう努力を解ってあげるためにも「良いガス」を是非とも覚えておいて欲しい。 (池田直渡・モータージャーナル)