スムージーは実はNG!「食欲がない人」の朝ごはんの正解とは?
未曽有のパンデミックを経験した現代において、自らの免疫力を高めることは非常に重要になってきています。そのためには、「生活習慣」だけではなく、健康の基礎となる内臓を鍛える「臓活習慣」が必要! そこで今回は、女優・モデル・アスリートなどの顧客も多い北京中医薬大学・医学博士である尹生花氏による著書『こころとからだを巡らせる!臓活習慣』(ワニブックス)から、健康に生きるためのヒントを少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
「朝食にスムージー」の習慣は、 からだを冷やす危険性アリ!
少し前、「栄養があるから」「野菜を手軽に摂れるから」という理由で、朝にスムージーを摂ることがブームになりました。もちろん、体質に合っていればいいのですが、日本人が毎朝スムージーを摂るとからだが冷えてしまい、栄養を摂るどころか、胃腸を悪くしてしまう可能性が、とても高いのです。おそらく、わたしがスムージーを朝に摂りつづければ、体質的には、きっと1週間もせずに、胃が痛くなるだろうと思います。 スムージー自体が悪いわけではありません。体質や、摂るタイミングが合っていて、胃腸の状態が良ければ、栄養として吸収することができるでしょう。よほど暑い時期で室温も高く、からだを冷やす必要がある。そんなときに数日間だけスムージーを摂り入れるのなら良いでしょう。しかし、スムージーを習慣化することは、からだを冷やし、体調を悪くするリスクがあります。 最近では、朝ごはんとして果物だけを食べるという人もいるようですが、これについても、ビタミンなどを摂るメリットよりも、からだを冷やすデメリットのほうが大きいと思っています。朝ごはんにスムージーや果物だけで、からだの調子があまり良くない人は、ぜひ見直してみましょう。
「朝はあまり食べられない……」 それならシンプルな「おかゆ」がおすすめ!
「朝から、ごはんを食べる気にならない」「食べたいけれど、胃が重くて受けつけない」という人も、大勢いらっしゃることでしょう。そんな人に、試していただきたいのが「おかゆ」です。 消化機能が弱っているとき、臓に負担をかけることなく食べられる「おかゆ」。東洋医学でも、からだの中で食べ物の消化吸収を担う、「脾(ひ)・胃(い)」にやさしいとされるおかゆは、おすすめの食養生とされています。食養生とは、食べることでこころとからだの不調をととのえること。おいしく臓活できるのですから、取り入れない手はありません。 中国では、ほとんどの人が毎朝「おかゆ」を食べる習慣があります。中国におけるおかゆの歴史は古く、後漢時代の医学書『傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)』には、すでに「おかゆ」の薬効が記されているほど。それだけ人が生きていくための養生の歴史とエビデンスがあるのです。おかゆは栄養素が高く、長寿を養うための食とも言えるでしょう。 暴飲暴食や、ストレスで疲れたからだには、断然「おかゆ」がおすすめです。