「高級魚」ミナミマグロが安く すしで「濃厚で脂・甘み強く」も知名度低く
今が旬の高級魚「ミナミマグロ」の価格が下がりお買い得になっています。 その理由を取材しました。 【画像】“ミナミマグロ一筋”の握り 三山賀子アナが実食!「すぐに口の中でとろけます」
■異変!“すしネタの王様”マグロの価格
食べた人を思わず笑顔にする“すしネタの王様”マグロ。その価格に、今、異変が起きているんです。 続々と水揚げされているのは、「本マグロに次ぐ高級魚」として知られるミナミマグロ。そのおいしさから「赤いダイヤ」とも呼ばれていて、主に南半球で遠洋漁業船が漁獲され、静岡県などで陸揚げされます。 ミナミマグロが多くあがる静岡県・清水港近くの鮮魚店「魚彩 河岸の市店」の西尾文範店長に、話を聞きました。 西尾店長 「(Q.ミナミマグロの価格の変化は?)この年末に比べると、大体2割ぐらい下がっています」 店の商品「ミナミマグロの中トロ」は、例年であれば200グラムで3000円程度だったものが、2日はおよそ200グラムで1737円。例年に比べて、4割以上もお得になります。 西尾店長 「お買い得ですね。(マグロは)ミナミマグロじゃなきゃダメというお客さんもいるし、この機会にぜひ。下がっているので、試してみては」
■「本マグロに脂のりで勝る」ミナミマグロ
今が食べ時のミナミマグロにこだわったすし店が東京・江戸川区にありました。マグロは知名度のある本マグロをあえて使わず、ミナミマグロ一筋の老舗「扇寿司」です。 逸品の握りを、さっそく三山賀子アナウンサーがいただくことに…。 三山アナ 「身がとろとろで、すごく柔らかくて、すぐに口の中でとろけます。脂がすごく甘いです」 「本マグロに脂のりで勝る」と言われるミナミマグロ。その魅力は? 扇寿司 笈川精一郎さん(76) 「まず味が濃厚、脂が強い、甘みも強い。ミナミマグロの味に慣れちゃうと、本マグロの脂が物足りない感じがする」 そんな人気のミナミマグロが、なぜ安くなっているのでしょうか。 日本かつお・まぐろ漁業協同組合によりますと、コロナ禍が明け、輸入マグロの流通量が増加。さらに、日本の漁獲枠も増加傾向にあり、国内の供給量も増えています。 しかし、ミナミマグロは他のマグロに比べて知名度が低く、需要が多くありません。さらに、冷凍で比較的長い期間保存がきくため、在庫がだぶついてしまい、価格が下がっているのだといいます。 日本かつお・まぐろ漁業協同組合 松尾秀利専務 「日本船がとってくるマグロについても、今、非常に厳しい状況なので。ぜひ、その応援を広げていただけると、ありがたい」 (「グッド!モーニング」2024年7月3日放送分より)
テレビ朝日