スペインと日本で違う「オムレツ」。タマネギあるなしで国民によって好みも
サルディン(イワシ料理)
サルディンとはイワシのことです。こちらはイワシ丸ごとのグリルです。目の前の鉄板で煙をあげながら焼いてくれる店舗が多く、焼きたての香ばしさとサクサク感は絶品、もちろん骨まで柔らかく食べられます。 スペインは魚介類のメニューが豊富でフリッターのように揚げたものも魅力的ですが、おやつのように簡単につまんで、小腹を満たすにはグリルがぴったりです。なお、スペイン南部のマラガ地方では、イワシより少し小ぶりな魚“ボケローネ”を串差しにしたものが、どのレストランでも定番メニューでした。またイワシ類は前菜として酢漬けになったものも人気です。メニューをながめて困ったら「サルディン」を選べば、まず間違いないおいしさが味わえると思っています。
タコ料理
スペインはタコのメニューが豊富で、日本にいたときよりも頻繁に口にするようになりました。ゆでダコ、煮込みダコ、タコのガリシア風、パエリアに入っていたり、マリネやサラダでも見かけ、タコの専門店もよく見かけます。 スペインのタコはとにかく歯ごたえがフワフワ、溶けるような柔らかさが特徴です。また、タコ料理に必須なのはバゲット。オリーブオイルが使われているタコ料理が多いため、タコエキスがしみ渡ったオイルにバゲットをひたすと最高のおつまみになります。タレまで余すことなく楽しめるのもタコ料理の魅力です!
ピミエント・パドロン(ミニピーマン炒め)
姿や形はシシトウに似ていますが、辛くはなく柔らかめでピーマンの一種と言われています。これをオリーブオイルで炒めて塩を振ったものが「ピミエント・パドロン」。どのレストランでも必ず目にする定番中の定番。 お店でもメイン料理を選んだ後にまだ悩んでいると「ピミエント・パドロンはどう?」とよく聞かれます。基本的にフォークも使わず手づかみで食べるもの。ヘタの部分を持ってパクパクと食べ続けると、ひと皿あっという間です。しょっぱさと油っぽさが肉料理にも魚料理にも不思議に合う絶品です。
トルティーヤ・デ・パタタス(スペイン風オムレツ)
スペインの名物料理のひとつで、知らない人はいないほどのお決まりメニューです。ジャガイモが入った厚めのオムレツなのですが、店舗により硬めだったり柔らかめだったり特徴が異なります。そして注文時に必ず質問されるのが「タマネギ入れる? 入れない?」。スペイン人に「トルティーヤが好き!」と伝えたときも、「タマネギはあるほう? ないほう?」とよく聞かれます。 タマネギありなしの好みが同じだと仲間同士で喜び合い、違うと否定し合う…なにか不思議な派閥があるものです。私の好みはトロトロ柔らかめで、タマネギあり派。スペインには「あのお店がおいしいよ!」と言われる店舗が数多くあり、まだまだイチオシ探しを楽しめそうです。