米国メディアもイチローの45歳キャンプインに驚嘆「彼はみんなのヒーロー」「45歳には見えない」
マリナーズ、イチローの45歳の米国アリゾナでのキャンプインを米国メディアは、大きなスペースを割いて報道した。 USAトゥデイ紙は「『彼はみんなのヒーロー』。45歳のイチロー、マリナーズの春季キャンプで畏怖させ続ける」との見出しを取って報じた。 「ファンは、彼の名前を大声で呼んだ。彼を一目見ようとフィールドからフィールドへと走り回った。そしてシアトル・マリナーズの公式練習日の初日が終わった土曜日の午後、熱狂的なファンは必死になってサインをもらおうとイチローに殺到した」と、多くのファンの注目がイチローに集まっていたキャンプ初日の様子を伝えた。 「イチロー・スズキは45歳でマイナー契約の選手だ。マリナーズの3月20、21日の日本での公式シリーズ(アスレチックス2連戦)の後に彼がチームにいる保証はないかもしれない。だが、このキャンプ初日の様子は、まるでケン・グリフィーJr.、ランディー・ジョンソン、エドガー・マルティネス(といったマリナーズのレジェンド選手)をすべてまとめて一つにしたようだった」と表現。 「この男は王様だ」とまで評した。 またチームメートの31歳の外野手、ジェイ・ブルースの「彼はみんなのヒーローのようだ。神秘性がある。偉大さがそれを物語っている」というコメントを紹介。 さらにブルースは「彼はファーストネームで呼ばれる唯一の選手だ。イチロー。素晴らしいこと。僕は、いつだってみんなにイチローとプレーしたと話すことができるんだ」とイチローへの敬意を示した。 記事は、イチローがチームで最も低い体脂肪率7%でキャンプインしたことを「ロースターの誰よりも良い体つきでキャンプ入りしたイチローは、この瞬間を10か月待っていた」と称賛。 昨年、5月3日に会長付特別補佐としてフロント入りしてからのイチローの動きにも触れ、3月20、21日の東京ドームシリーズでは、特別にロースターが25人から28人に広がるため、ディポトGMが「イチローの状態が良ければチームに加わる」と明言していることを紹介。 その上で「ディポト氏は土曜日に、その発言を肯定した。だが、マリナーズが(東京での試合を終えて)地元に戻った後にイチローが25人のロースターに入るチャンスについての決断は、より闇の濃いものになりそうだ。イチローはチームの長期計画のメンバーとしては入っておらず、マリナーズの高級幹部の1人が日本での公式戦シリーズの後にイチローに引退を考慮するように話をすることさえするのかもしれない」と厳しい論調で、凱旋試合後のイチローの処遇を展望した。 だが、その一方で「イチローには、日本での公式戦後も、シーズン中も、近い将来でさえも引退する意思はない。50歳までプレーしたいのか。その問いに関して彼は『少なくとも』と言った。笑顔はなかった」とも伝え、イチローが現役への強い意志を持っていることを強調した。