スイス政府、トランプ関税に懸念表明 対応策検討
John Revill [ベルン 19日 ロイター] - スイス政府は19日、トランプ次期米大統領が計画している関税引き上げに懸念を表明、関税が導入された場合の対応を検討していることを明らかにした。 スイス経済省経済事務局(SECO)の報道官は「全ての輸入品に追加関税を課すというトランプ氏の発表を懸念している。スイスはこの計画を明確に拒否する」と発言。スイス経済にとって極めて重要なルールに基づく国際貿易システムに反すると主張した。 税関のデータによると、スイスの輸出品の約2割は米国向け。米国はドイツ、中国、フランスよりも重要な貿易相手国となっている。 SECOは、スイス経済の利益を守るため「分別のある対応」を検討していると表明。米国の関連当局に協議を求める方針も示した。ドイツ、フランス、イタリア、欧州連合(EU)の関係当局にも対応策の協議を求めるという。 具体的な対応策は明らかにしなかったが、スイスは今年、全ての工業品に対する関税を撤廃しており、対応余地が限られる可能性もある。