「赤字法人率」が過去最小の64.8%まで低下。全国ワーストは16年連続で○○県【東京商工リサーチ調べ】
東京商工リサーチ(TSR)は、国税庁が2024年に公表した「国税庁統計法人税表」をもとに、最新の「赤字法人率」に関する調査結果を発表した。
赤字法人率、過去最小の64.8%に減少。全国ワーストは「徳島県」
調査によると、2022年度の全国の普通法人292万2,972社のうち、赤字法人は189万5,402社。赤字法人率は64.8%で、前年度を0.5ポイント下回り、過去最小を更新した。リーマン・ショック後の2010年度(75.7%)以降減少が続いており、2020年度はコロナ禍の影響で上昇したものの、資金繰り支援により改善している。
都道府県別で見ると、赤字法人率が最も高かったのは「徳島県」で70.45%にのぼり、16年連続のワーストとなった。一方、赤字法人率の最小は「佐賀県」で、全国平均の64.8%を3.8ポイント下回り、2年連続の1位に。過去11回トップをとった「沖縄県」は、コロナ禍で主要産業が大きな打撃を受けたこともあり、ワースト19位に沈んだ。
産業別で見ると、赤字法人率の最大は「小売業」で71.3%。赤字法人率が悪化したのは「建設業」のみで、他の9産業では改善が見られた。建設業は3年連続で赤字法人率が上昇している。
調査概要
・【調査概要・備考】赤字法人率は、国税庁公表の「国税庁統計法人税表」のデータを元に、普通法人を対象に「赤字(欠損)法人数÷普通申告法人数」×100で算出した。普通法人は会社等(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、協業組合、特定目的会社、相互会社)、企業組合、医療法人などを含む。