青木瀬令奈が4試合ぶり試合復帰 背中を押した前週の“30代V”
◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 事前(24日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6650yd(パー72) 【画像】今季初の30代V イ・ミニョンの優勝セッティング 「めっちゃうれしかったです、30代、30代」。前週「マスターズGCレディース」で2年ぶりに優勝した同学年の活躍が、復帰を悩む気持ちを吹き飛ばした。腓骨神経の損傷による足首の痛みで試合を休んでいた青木瀬令奈が、9月「日本女子オープン」以来4試合ぶりの試合に臨む。 足に異変が出たのは日本女子オープンの最終日だった。「14番でふくらはぎに違和感があると思ったら、次のホールから曲がらなくなった」と、翌日から痛みで歩くこともできない状態。翌週「スタンレーレディス」は痛みを抱えて会場に行ったが、練習ラウンドもプロアマもプレーできずに出場を断念した。 医師からの診断は腓骨神経の損傷で、投薬とビタミン摂取による長期治療が最善の方法だという。足の痛み自体はことしの春先から続いており、「18ホール痛みなくラウンドした経験がなかった」と振り返る。 それでも今季は8度のトップ10入りで、メルセデスランキングは22位。来季シードの確保、また40人に出場が限られる今季最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」にも出場できる見込み。「いま無理してオフに響くと、来季に響いてしまう」と、この3週間はケアと痛みのない範囲でのトレーニングを続けていた。 「試合に出ないと、若干メンタルも落ちる」。医師からは「1日1ミリ程度の回復」と地道な治療を余儀なくされるなか、強い気持ちを取り戻してくれたのが同い年のイ・ミニョン(韓国)の優勝だった。32歳での優勝は今季初めての30代Vとなり、もちろん最年長。「本当は痛みゼロで復帰しようと思ったけど、ミニョンの頑張りと周りの方の応援で頑張ろうかな」と今週での復帰に踏み切った。 まだ痛みは残っているが、この日はプロアマで18ホールを回り切った。「きょうも“どうしようかな”というところはあったけど、会場に来ると出たい気持ちが強くなる」と、表情を引き締めた。(埼玉県飯能市/谷口愛純)