「頭の悪い人」が無意識にしている話し方、ワースト1
全米25万部の超大ヒットセラーの翻訳書が話題だ。米「ニューヨーク・タイムズ」紙も、「もしあなたが一言ですむ話に5つも言葉を使っているなら、本書を読むべきだ」「彼らは面白く、そして正しい」と絶賛だ。 【写真】これが馬鹿な人 以下、ダイヤモンド・オンラインから同書『Simple 「簡潔さ」は最強の戦略である』からの引用記事を紹介する。 SNS、チャット、メール……現代は、史上だれも経験したことのない「言葉の洪水」に襲われている。あなたも毎日、ペーパーワークに何時間奪われているだろうか? そこで、ビジネスパーソンに「簡潔化」の作法を指南する本が誕生、世界でベストセラーとなっている。全米25万部を超えた他、世界16か国以上で刊行の話題作『Simple「簡潔さ」は最強の戦略である』より、内容の一部を特別公開します。 ■「言葉の壁」の裏に隠れてしまう 「私たちは必要以上に言葉を並べ、不安を隠しています」 世界的な大手広告会社のCEOであるリサ・ロスは言う。 「そのせいで真意がうやむやになり、誠実さが問われることになる。話の内容が散漫になれば、その人の能力にも疑問が投げかけられます」 ロスが率いる国際的な広告会社は、各部門でスマート・シンプル(※著者が説く、シンプルでいて浅くならないコミュニケーション法)を導入した。いまでは、社員と顧客に最新の情報を伝えるうえで、スマート・シンプルが主たる方法になっている。その鉄則は、従来型のコミュニケーションで多用される専門用語や無駄な言葉を省くこと。 悪い例として、彼女はコロナによる休業に直面したCEOに触れている。CEOたちはシンプルにこう説明できたかもしれない。「私たちは誰もが安全だと感じられるようになったときに、業務を再開します」 ところが、そこにリーガルチームが関わる。コミュニケーションのスペシャリストたちが口をはさむ。すると突如、CEOはいくつも言葉を重ね、いかにも事なかれ主義の企業人になってしまう。 ■ごちゃごちゃと妙な「テクニック」を使うな ロスはよくクライアントに、「そのまま言ってください」と言う。 多くの人が「考えをはっきり言わずに、『キーワード化』したり『フレーム化』したり『コンセプト化』したりしようとして時間を無駄にしている」と彼女は説明する。 彼女の助言に従えば、地位や業界に関係なく、伝達能力を高めることができる。 「人は率直で明快、誠実なコミュニケーションを求めています。長々と話したり、たわごとを言ったりするつもりなら、私は付き合えません」 ロスは、コロナ禍での救いは「私にとって、自分の時間が何よりも大事だとわかったこと」だと言う。 「いまや仕事とプライベートが完全に融合したので、私たちはもっと効率を上げなければいけません。注意を引かない話なら、私の意識は飛んでしまいます」 ■結論 ロスは言う。彼女がカトリックスクールに通っていたとき、「フェミニストのシスターたち」が教えてくれたことはまさに正しかった。「ありのままでいなさい」。無駄な言葉の山に隠れてはいけない。 (本原稿は、『Simple「簡潔さ」は最強の戦略である』の抜粋を編集したものである) 『Simple「簡潔さ」は最強の戦略である』(ジム・バンデハイ、マイク・アレン、ロイ・シュウォーツ著、須川綾子訳、ダイヤモンド社刊)
Forbes JAPAN 編集部