「きくらげで日本一になる!」妖精に扮する女社長が売る「国産きくらげ」の価値とは?
きくらげをイメージしたアフロヘアとインパクト十分な丸メガネ、そして目がチカチカするショッキングピンクの衣装がけっぴーのトレードマーク。全身ピンクは林家ペー・パー子夫妻だけではなかったのだ(笑)。 イベント会場にけっぴーが現れると、これまで素通りされていたのが嘘だったかのように多くの人が集まり、スマホのカメラを向ける。きくらげを購入して、一緒に写真を撮った客がインスタグラムに載せたのを機に、けっぴーの知名度はどんどん高まっていった。
また、けっぴーの誕生とほぼ同時進行で福島県の老舗漬物佃煮製造会社「小田原屋」に製造を依頼していたのが、前出の「きくらげラー油」だ。2021年2月に発売され、半年で7000個を売り上げるヒット商品となった。その後、「きくらげしそ高菜」や「きくらげ高菜ラー油」も加わり、全3種類がラインナップ。今では「木耳のお店」の主力商品となっている。 「『きくらげラー油』などの佃煮を販売したことで、きくらげを日々の食生活の中に採り入れるきっかけを作ることはできたと思っています。しかし、日常的に食べる習慣があるかといえばそうではありません。そもそも1日3食しかないので、そこに入り込むのはとても難しいのです」(喚田さん)
■きくらげ粉末入りのスイーツ店を開店 喚田さんの次の一手は昨年12月、豊川市の豊川稲荷の門前の一角にオープンさせた「甘味処 よび田屋」だった。甘味ときくらげは結びつかないどころか、むしろ対極にあるような気もするが、実は本わらび粉を使ったわらび餅のほか、白玉だんごからレモネード、ハーブティーなどのドリンクに至るまですべて粉末状にしたきくらげが入っているという。 「スイーツであれば、食事以外のいろんな時間帯に食べることができると思ったんです。それと、きくらげはどうしても中華料理のイメージを抱きがちですが、スイーツにも使うことができるというきくらげの可能性を広げたいと思いました」(喚田さん)