ポンドが上げ拡大、対ドルで2022年3月以来の高値-英中銀発表後
(ブルームバーグ): 19日の外国為替市場ではポンドが上げを拡大、ドルに対して2022年3月以来の高値を付けた。イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利を5%で据え置き、利下げに漸進的なアプローチを取ると表明した。
この政策発表後、ポンドは一時0.8%高の1.3314ドル。英10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.86%、2年債利回りは2bp低下して3.89%。
短期金融市場が織り込む英中銀の年内利下げ幅は42bpに縮小した。政策判断発表前は50bpと見込まれていた。
みずほ・インターナショナルのマクロ戦略責任者、ジョーダン・ロチェスター氏は「利下げはせいぜい四半期に1回の緩やかなペースで進む公算が大きいことを全てが示唆している」と英中銀の政策判断について指摘。ロチェスター氏はポンドのドルに対する上昇は続き、10月末までに1.34ドル、来年末までに1.40ドルをそれぞれ超える展開もあり得るとみている。
英中銀、金利据え置き8対1で決定-緩やかな緩和の方針表明 (3)
この日の上昇でポンドは年初来上昇率がG10通貨のうちで最高となった。英中銀は11月に追加利下げを決めると見込まれているが、英国の根強い物価上昇圧力により英中銀の金利はG10通貨の他国に比べ高い水準が続くと、投資家はみている。
原題:Pound Hits Highest Since March 2022 After BOE Holds Rates Steady(抜粋)
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James Hirai