3年ぶりに刷新された新型「iPad mini」の進化ポイント、A17 Proの搭載で手頃な価格を実現、Apple Intelligenceの対応も視野に入れた戦略的な1台
なお、iPad mini(第6世代)には、縦画面でスクロールすると、画面がプルプル震える『ゼリースクロール』という不具合が報告されていたが、その問題も修正されており、滑らかなスクロールで閲覧できる。 文庫本やコミックの閲覧、YouTubeなどの動画閲覧とも相性がいい。画面が小さいので迫力こそないが、コンパクトなiPad miniだからこそ、気軽にどこへでも連れて行ける。 スプレッドシートや、ワードのようなビジネスアプリの利用にも適している。腰を据えて取り組むには少し画面が小さいが、出先でちょっとデータを加工するのには、便利に使えそうだ。
また、Goodnotes 6のような手書き対応アプリを使ってメモを取るのにもいい。ほかのiPadと違って片手で持てるので、テーブルがなくてもメモを取れるのがminiならではのメリットだ。 少し注意したいのが、新しいiPad mini(A17 Pro)に適合するApple Pencilは、Apple Pencil(USB-C)とApple Pencil Proだけということだ。旧来のApple Pencil(第1世代)(第2世代)は使えない。Apple Pencil Proはスクイーズやバレルロールが使えるなど高機能だが、旧世代のiPad miniを使っていた人が持っている古いApple Pencilも使えるようにしてほしかった。
ちなみに絵を描かないならApple Pencil(USB-C)でもいいが、絵を描く人なら感圧機能のあるApple Pencil Proを選んだほうがいい。 ■コスパに優れたおすすめiPad A17 Proチップは、すでに最新チップがA18 Proであることや、iPad ProにはM4、iPad AirにはM2チップが搭載されることを考えると世代遅れな感じもあるが、ほとんどの用途において処理速度に不満を感じることはない。
それより、前モデルのiPhoneに使われており、導入価格を抑えられるA17 Proを使うことで、製品価格を抑えたことを評価したい。従来はiPad Airと同じチップセットが使われることが多かったが、さすがに今回はM2を搭載してしまうと、かなり価格が上がってしまったのだろう。Macではなく、iPhoneのチップセットを導入することで、製品価格の高騰を抑えたのだ。 コンパクトなiPadに魅力を感じるなら、迷わず購入していいだろう。
村上 タクタ :編集者・ライター