車両突入テロの現場で犠牲者を悼む人＝米南部ニューオーリンズで2025年1月3日、AP

　米南部ルイジアナ州ニューオーリンズで車が群衆に突っ込んで50人近くが死傷したテロ事件で、容疑者が仕掛けた爆発物から、欧米のテロ事件では使われない「非常に珍しい化合物」が検出されたと米NBCテレビなどが伝えた。 【写真特集】　米ニューオーリンズで群衆に車　 　米連邦捜査局（FBI）の調べによると、シャムスディン・ジャバール容疑者（42）は現場付近の2カ所にアイスボックスに入れた爆発物を仕掛け、起爆装置も所持していた。 　NBCは、複数の捜査幹部の話として、これらの爆発物から米国や欧州のテロ事件で使用されたことがない「非常に珍しい化合物」が見つかったと報じた。当局は容疑者がどのようにこの化合物を知り、生成したかの経緯を調べているという。ジャバール容疑者は警察との銃撃戦で射殺された。 　ジャバール容疑者は事件直前にフェイスブックに投稿した動画で、過激派組織「イスラム国」（IS）に感化されたことを告白していた。事件で使用されたピックアップトラックにはISの旗が掲げられていた。米国生まれの退役軍人の容疑者が過激化した経緯も焦点となっている。 　ホワイトハウスは3日、バイデン大統領夫妻が6日に事件現場を訪れ、遺族らを慰問すると発表した。【ニューヨーク八田浩輔】