【福岡大附属大濠】渡邉の積極性で主導権を握り、瀬川へのディフェンスも機能しての快勝で決勝進出 | 高校バスケ ウインターカップ2024
ディフェンスに目を向ければ、藤枝明誠との準々決勝で40点を記録した瀬川琉久に対しては、高田、見竹怜がプレッシャーをかけ続ける。ピック&ロールからドライブで仕掛ける状況をほとんど作らせず、3Pショットを打たれたとしてもしっかりとディフェンダーがコンテストしていた。「自分が中3のときにJr.ウインターカップで負けて引退させられたけど、今回も準決勝で戦うということで絶対負けられないと自分で勝手に思っていた」と語ったように、高田は富山市立奥田中時代にJr.ウインターカップの準決勝で瀬川のチームに負けていたこともあり、アグレッシブにディフェンスをし続けた。前日の激戦による疲労が残っていたとはいえ、瀬川の3Pが15本中1本成功という数字は、高田を筆頭にチームとして厳しいディフェンスができた成果。片峯聡太コーチはディフェンスの遂行力を高く評価した。
「瀬川選手がピック&ロールを使った後の(佐藤)凪選手という、お互いに24秒の中で余裕を持ってクリエイトする時間があるといいプレーになり、彼らや他の選手のいいショットで終わるのが東山の良さだと分析の中で出ていました。そういった意味で瀬川選手から凪選手のところの繋ぎをしっかりシャットアウトし、少しずつ判断の時間がない状況にしていけたと思いますし、それを実行した選手たちがよく頑張ってくれた」
決勝戦の相手は、昨年悔しい思いをさせられた福岡第一を81対58のスコアで倒した鳥取城北。インターハイの準々決勝で対戦した際に10点差で勝利したものの、リードされる時間帯が長い苦戦を強いられていた。オールラウンドな能力を持つ留学生のハロルド・アズカに加え、インターハイでの対戦で20点を記録した新谷勇晴ら、シュート力のある選手が数多く揃う。福岡大附属大濠が2021年以来となるウインターカップ制覇を成し遂げるには、東山戦同様に高い強度のディフェンスを継続することと、渡邉がアズカとのマッチアップで優位に立てるかになるだろう。
文:青木崇
青木 崇
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