「F1における最高のドライビングのひとつを目にした」批判に答えたフェルスタッペンを走りをホーナーが称賛
レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1第21戦サンパウロGPでマックス・フェルスタッペンが衝撃的な優勝を飾ったことについて、最近の批判に対する完璧かつ的確な回答だとして称賛した。 【写真】2024年F1第21戦サンパウロGP エステバン・オコン(アルピーヌ)へオーバーテイクを仕掛けるマックス・フェルスタッペン(レッドブル) フェルスタッペンはこのシーズンにおけるカムバックとなるような走りを見せ、17番グリッドから力強く進んでいき、6月以来となる勝利を手にした。彼はチャンピオンシップでのリードを62ポイントに広げただけでなく、自身のドライビングスタイルに対する厳しい監視が続くなかで、素晴らしいパフォーマンスを発揮した。 メキシコシティGPでは、チャンピオンシップリーダーのフェルスタッペンはコース上でランド・ノリス(マクラーレン)との接触を起こし、その後コース外を走行したことでアドバンテージを得たとして、10秒ペナルティを2回科された。27歳のフェルスタッペンのドライビング戦術をめぐって幅広い議論が交わされるなか、『Sky F1』の解説者で元世界チャンピオンのデイモン・ヒルは、フェルスタッペンの防御のスタイルを標的にし、彼がホイール・トゥ・ホイールのバトルで過度に攻撃的であり、“威嚇戦術”に頼っていると非難した。 しかし、フェルスタッペンは批判を一蹴し、イギリスのメディアに好意を持ってもらうには自身が「間違ったパスポート」を持っているのかもしれないと示唆した。 ホーナーの見解では、インテルラゴスでのフェルスタッペンの勝利は言葉よりも雄弁に語る見事なものだった。 「もちろん、マックスと彼のドライビングのやり方に対して多くのコメントや意見が出されてきた」と、ホーナーは『Motorsport Week』に語った。 「そして、そうした批判に答える最善の方法は、彼が今日見せたような走りを見せることだと思う」 「サマーブレイク前からリードが縮まっていくのを見てきた。6月以来勝てていなかったので、ディートリッヒ・マテシッツを偲んでガレージでローリング・ストーンズがまた演奏されるのを聞けてとてもうれしかった。我々はグランプリで勝つたびにローリング・ストーンズをかけるのだ」 フェルスタッペンがふたたび勝利を収めるには、不安定なウエットトラックを制する並外れたスキルだけでなく、経験と決意によって強化された心構えも必要だった。ホーナーは、フェルスタッペンがチームから安心感を与えられることを必要とせずに批判を乗り越えるには、彼の精神的な回復力が重要だったと考えている。 「いつ彼に腕を回すべきかはわかっているが、彼はそういうタイプのドライバーではない」とホーナーは述べた。 「彼は自分で解決するんだ。彼の精神的な回復力は非常に大きく、それは彼の強さの一部となっている」 ホーナーによれば、フェルスタッペンのレース後の感情がこの勝利の重要性を物語っているという。 「彼にとってそれがどれだけ意味のあることだったかがわかるだろう。彼が表彰台であんなに生き生きしているのを見たのは、いつが最後だったか思い出せないくらい久しぶりだ」 「だから、彼にとってそれには非常に大きな意味があった。そして、今日我々はF1における最高のドライビングのひとつを目撃したと心から信じている」 [オートスポーツweb 2024年11月07日]