【おうち中華料理のコツ】ウー・ウェンさんと酒徒さんに聞きました!
特別な調味料も道具もいりません! 毎日食べたい“やさしい中華”
「中華はお店が一番」な印象があります。理由は、大火力や鍋振りなどのプロの技が重要そうだから。でもそれは思い込み! 家庭には家庭のやり方で、現地の人が食べている「本当の中華料理」が作れるのです。
中華を知り尽くすお二人に聞きました 中華って実はとてもシンプルで素朴。「家で作るのはたいへん」は思い込みなんです
答えてくれるのは… ●ウー・ウェンさん Wu Wen 料理研究家 北京生まれ。1990年に来日。料理上手な母から受け継いだ小麦粉料理が評判となり、料理研究家の道へ。1997年、東京にてクッキングサロンをスタート。中国家庭料理を中心にした体をいたわる知恵に裏付けされた料理と、温かなユーモアあふれる人柄で人気となる。
答えてくれるのは… ●酒徒さん Shuto 中華料理愛好家 北京・広州・上海に10年間駐在し、仕事先で精力的に、あるいは休日も惜しまず各地の料理を食べ歩く。本場で知った手軽に作れる本格中華のレシピを紹介するnoteも好評。昨年、初の著書『あたらしい家中華』(マガジンハウス)が大ヒットし、話題に。
Q.1:お店のような大火力だからおいしくなるんですよね?
A.中国の家庭でも、あれほどの火力はないから大丈夫──ウー・ウェン 「中国も家庭の火力は日本のコンロと同程度。それでも炒めものがおいしいのは、効率よく火を通す工夫をするから。私は炒めものは強火でなく、鍋底にちょうど当たる中火で作っています」(ウー・ウェンさん)
A.しっかりフライパンを熱せば、家の火力で十分おいしく──酒徒 「フライパンや油をよく熱せば、家庭の火力でもシャキッとおいしい炒めものが作れますよ」(酒徒さん)
Q.2:鍋振りでおいしくなるんですよね? A.家庭の火力では、鍋は振る必要はまったくなし!──ウー・ウェン 「鍋振りはお店の技。家庭では蒸し炒めやゆっくり火を入れるなどの工夫をすればOK」(ウー・ウェンさん) A.鍋振りは、むしろしないほうがいいんです──酒徒 「店の大火力だからこそ、鍋を火元から離して振っても鍋の中の温度が変わらず、シャキッと炒められるんです。あれを家でやったら、温度が下がってベチャついちゃいますよ」(酒徒さん)