巨人、今オフ最大の補強は「橋上秀樹コーチ」 日本一奪回に必要な「頭脳」とは
今オフのストーブリーグの“主役”と呼んでもいいでしょう。 2024年シーズンで4年ぶりにセ・リーグ覇者に輝きながらも、続くクライマックス・シリーズの最終ステージではDeNAに敗れ、日本シリーズ進出を逃した巨人です。 【動画】巨人の大エース・菅野智之の「歴史的な」奪三振シーン 15勝3敗と圧倒的な成績を残してMVPに躍り出た菅野智之投手がメジャーリーグのオリオールズへ移籍。2025年シーズンは「12勝の穴」がチームに生まれることになります。さらにはCS敗退の原因となった打線の強化など、編成面での課題は明確でした。 そこでFA戦線では阪神・大山悠輔、ソフトバンク・石川柊太の獲得には失敗したものの、中日の絶対的守護神ライデル・マルティネスと楽天のレジェンド・田中将大、さらには侍ジャパンの正捕手も務めたソフトバンクの頭脳・甲斐拓也も補強。ビッグネーム3人が加わる姿からは、かつての長嶋巨人、原巨人にも似た貪欲さがうかがえるものでした。 2月のキャンプインからオープン戦、そして3月28日のプロ野球セ・パ同時開幕まで、彼らの動向やチームにもたらす化学反応が、続々とニュースになっていくことでしょう。 しかし、スポーツ紙のデスクはこう断言するのです。 「確かに3人のビッグネームは巨人の日本一奪回に貢献しそうな男たちですが、もう一人、“今オフ最大の補強”に成功したことを忘れてはいけません。11年ぶりに巨人へ復帰する橋上秀樹さん。作戦担当コーチとして阿部監督の『懐刀』の役割が期待されています」 そして、こう続けるのです。 「橋上さんは阿部監督と同じ安田学園高校の出身です。現役時代にヤクルトや日本ハム、阪神でバイブレーヤーとして活躍し、現役引退後は指導者の道へ。新興球団・楽天ではあの名将・野村克也監督のもとでヘッドコーチを務め、2009年には球団創設5年目で初のクライマックス・シリーズ出場、2位躍進に貢献します」 「そんな『野村の頭脳』に着目した巨人が2011年秋、チームに招聘したんです。狙い球を絞っての見逃し三振を容認することで四球を増やすなど、打者の意識改革を行ったところ、チームは日本一に。その年、キャリアハイの打率3割4分、104打点で首位打者と打点王の2冠に輝き、セ・リーグMVPと正力賞を手中に収めたのが、当時の阿部監督なんです」 ポテンシャルの高い打者がそろいながら、2024年シーズンは球団ワーストを更新する20度の完封負けを喫するなど、貧打が目立った巨人。 橋上さんの「考え方」が浸透することで、出塁率や得点力のアップが期待されます。 その「頭脳」がチームをどのように変えていくのか、注目です。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]