狙うは“初の公式戦V”と“4台目のカメラ” 阿部未悠は4差逆転目指し最終日へ「メジャーチャンプってかっこいい」
<ソニー 日本女子プロ選手権 3日目◇7日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72> こちら阿部未悠が撮りたかった沖縄の“虹”【写真】 3日目に「67」を記録した阿部未悠が、トータル12アンダーの3位タイまで浮上し、メジャー初優勝への挑戦権をつかんだ。 スコアメイクの肝になっているのがパター。パスパラムという沖縄特有の芝が敷かれたグリーンだが、3日間の平均パットは『28.33』とうまく付き合っている。「ベントとは転がり方もイメージの作り方も違うけど、悪いイメージはそんなにない。自分がイメージしているスピードと、実際のものが合ってるかは気にしています」。この日も1番で5メートル、17番で6メートルを決めるなどして、リーダーボードを駆け上がった。 「ニンジンがぶらさがってますね完全に(笑)」。今年からソニーが冠スポンサーについた大会で、阿部が目を輝かせるものがある。優勝者には副賞として同社商品の“詰め合わせ”が送られるのだが、そのなかにはデジタル一眼カメラ『α9Ⅲ』や、広角レンズも用意されているのだ。開幕2日前に行われたプロアマ前夜祭の席では、「やっぱりカメラあるよね~と思ってみてました」。写真撮影が“趣味の域を越え”好きな阿部にとって、「メジャーだから獲りたいのはもちろんだけど…カメラも欲しいな」と、これも大きなモチベーションになっている。 現在カメラは3台持ちだが、まだソニー製は所有していない。「現場にいるカメラマンさんのカメラもソニーが多いから、めっちゃ気になってました。できれば4台目がもらえたら」。沖縄のコースでプレーする間も、「景色が撮りたいと思っています。今朝、虹が出ていたんですけど、あんなに濃い虹は本州では見られないので」とカメラマン的視線も決して忘れることはない。 「メジャーチャンプってかっこいいですよね。特別感もそうですし、複数年シード(優勝者に付与される3年シード)とか、メジャーで勝つことの意味は他にもある。狙いたいと思っています。今回じゃなくても諦めずにチャレンジし続けたいと思えますね」 ツアー初優勝が4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」というのも、やはりカメラとの縁を感じさせる。首位の竹田麗央との差は4打。もちろんコースでは、選手として最大限の力を出すつもりだ。優勝トロフィーとカメラを手にし、最後の記念写真におさまりたい。(文・間宮輝憲)