竹田麗央、史上3人目の年間8勝目で米ツアー切符獲得「ワクワクしている」「いい経験にできるように」
◇3日 ▽日米女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック最終日(大津市、瀬田GC北C) ◆女子ゴルフ・竹田麗央、はにかみペコリ【写真】 今季の年間ランキング1位を快走する竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が逆転優勝し、来季からの米ツアー出場権をつかんだ。首位と4打差の3位から出て後半に5つ伸ばすなど67で回り、通算15アンダーで並んだマリーナ・アレックス(米国)とのプレーオフを6ホール目で制した。今季8勝目で、年間8勝はツアー史上3人目。次戦にも年間女王が決まる可能性がある。 米ツアー出場の切符をつかんだ竹田は「いつかはプレーしたいと思っていて、QT(12月の最終予選会)を受ける予定だった。来年からプレーできると思うとワクワクしている」と笑顔を見せた。 残り3ホールで3打差を追いついた。16番パー5は残り240ヤードの第2打をピンまで3メートルに乗せてイーグル。18番パー5も残り250ヤードを2オンさせ、17メートルを2パットでバーディーとした。プレーオフの6ホールを含め、3日間で計18のパー5は2イーグル、7バーディー、ボギーなし。「ドライバーとスプーン(3番ウッド)が初日から良かったので自信を持って振れた。何回も2オンできて、イーグルも2つ取れたことが勝因だと思う」と自慢の飛距離を生かし、スコアを伸ばした。 6ホールのプレーオフは、1988年のツアー制後では3位タイの長期戦。最初にバーディーを奪った後はパーが続いた。「4ホール目と5ホール目は自分が決めきれず、すごく悔しかったが取り返すしかないと思った。明日になると根気を切らさないようにしないといけなかったので、ここで決めたいと思った」 6ホール目で決着がつかなかった場合は4日に順延となる可能性があった。薄暗く、ラインが読みにくくなった中でも闘志は失わなかった。 米女子プロゴルフ協会のインタビューでは「(米ツアー挑戦は)まだ考え中」と答えたが、気持ちは既に海を渡っているようだ。米国生活で最も楽しみにしていることは何かと聞かれると「米ツアーに一年間、出られることが一番の楽しみ」と即答。「日本選手がたくさん活躍しているので、そこについていきたい。まずは一年間、けがなくシーズンを通してプレーすること。移動や言葉は大変だが、いい経験にできるようにしたい」と笑顔を見せた。 21歳になったばかりの4月にプロ初勝利を挙げてから7カ月弱。今季8勝目で年間女王にも王手をかけた。目を見張るスピードで成長を続け、あっという間に日本ツアーを駆け抜けた。 ◆竹田が次戦で年間女王を決めるための条件 次戦の伊藤園レディスで竹田が優勝した場合、他選手の順位にかかわらず竹田の年間女王が決まる。竹田が単独2位だった場合はランキング2位の山下が単独4位以下など、竹田が単独3位だった場合は山下が単独9位以下などで決定。山下が優勝した場合は、竹田の順位にかかわらず年間女王決定は次々戦以降に持ち越しとなる。
中日スポーツ