パナソニック オートモーティブシステムズ、車載ワイヤレス充電器の累計出荷台数1000万台突破
パナソニック オートモーティブシステムズは11月28日、製造・販売する、スマートフォン向け車載ワイヤレス充電器の出荷台数がグローバルで1000万台を突破したと発表した。 【画像】同社ワイヤレス充電器 グローバル累計出荷台数 同社の製品は、独自のムービングコイル技術により、車両走行時に発生する振動によるスマートフォンの位置ずれに対応することで高効率な充電を実現。製品は、国内外の自動車モデル90車種以上に採用されているという。 パナソニックでは、2010年にワイヤレス給電の国際標準規格「Qi(チー)」規格が策定されたことから、携帯電話、充電、電池、車載の技術や知見を有する車載機器メーカーとして、Qi規格に対応した車載ワイヤレス充電器を開発。2013年、初号機が初の国内向けライン純正商品として自動車メーカーに採用された。 具体的には、車載純正CD/DVDデッキで培った光ピックアップ技術を活用した、充電位置決めの精度を高めるムービングコイル方式を実現。2013年12月に、独自のムービングコイルを搭載した初号機を量産し、自動車メーカーへの納入を開始した。 その後、デバイスの薄型・軽量・小型化や急速充電機能の向上を図り、2021年1月には、振動による位置ずれに対する充電範囲のカバー率を高めた2軸のムービングコイル方式を採用したモデルを開発。これを機に採用車種を拡大して、2021年度には累計出荷台数が500万台を突破した。 また、2023年7月にQi規格のver1.3.2に対応するモデルを製品化。独自の充電アルゴリズムを採用することで、スマートフォンケースの使用を想定した厚みへ対応し、大型スマートフォンやカバー装着時でも高効率な充電を可能にした。 この技術革新と世界的なQi規格採用の高まりを背景に、2024年7月には累計出荷台数が1000万台を突破。現在では日本、メキシコ2拠点、チェコ、中国、タイの計6拠点を構え、国内外の自動車モデル90車種以上に採用されている。
Car Watch,編集部:椿山和雄