【そば】八割、十割…何が違う 意外と知らない“割合” 実はダイエットにも効果的だった
そばと一緒に組み合わせるとお勧めの食べ物は?
Q.そばを食べるときは、どのような食べ物を組み合わせると、栄養価がより高くなるのでしょうか。 若山さん「野菜を組み合わせることで、ビタミンや食物繊維を補強することができます。薬味であればネギや大根おろしがお勧めです。ネギにはビタミンCやアリシンが含まれ、風邪予防や食欲増進にも役立ちます。大根おろしであれば、消化を助け、胃腸の負担を軽減します。 ホウレンソウは鉄分や葉酸が豊富なため、そばと一緒に食べると貧血の予防に効果的です。キノコ類は低カロリーで食物繊維が豊富、またうまみもたっぷりなので味にも深みが出ます。 そばといえば、野菜の天ぷらやかき揚げを添える人が多いかと思いますが、天ぷらを作る際は旬の野菜を使うことで、より栄養価が高まります。ただし、食べ過ぎると脂質の割合が増えてしまうので注意してください。 そばは白米やうどんに比べてたんぱく質の含有量が多いですが、そばのたんぱく質だけでは体に必要なたんぱく質の量は補えません。筋肉の維持・増進、あるいは満腹感を向上させるには、さらに良質なたんぱく質を組み合わせましょう。 温泉卵をトッピングすれば、たんぱく質に加えてビタミンB群やビタミンA、ビタミンDを補うことができます。鶏むね肉や鶏のささ身であれば、ゆでてほぐすだけで簡単にたんぱく質の摂取量を上げることができます。副菜として豆腐を添えたり、納豆を加えてねばねばそばにアレンジしたりしてもたんぱく質をプラスすることができます。納豆に含まれるナットウキナーゼは、血液をサラサラにしてくれる効果もあります。 その他にも、ノリはビタミンB群やミネラルが豊富でそばとの相性は抜群です。しらすを加えることでカルシウムを補うことができるほか、ワカメであれば食物繊維とヨウ素を補うことができます。 意外に感じるかもしれませんが、冷やしそばであればえごま油もお勧めです。えごま油には、人間の体内ではつくられず、食べ物から摂取する必要がある必須脂肪酸の一つであるα-リノレン酸が多く含まれており、細胞の機能を維持するためには必要不可欠です。小さじ1杯程度をかけることで、手軽に補うことができます」 Q.栄養価が高いそばですが、食べるときの注意点はありますか。 若山さん「体に良い栄養素がたっぷり含まれているそばですが、たくさん食べてよいというわけではありません。食事はバランスが大切なので、食べ過ぎや食べ物の偏りには気を付けましょう。 先述のように、そばは低GI食品ではありますが、糖質をある程度含むため、一食当たりの量が多くなり過ぎないようにしてください。特に総菜として販売されているそばは、小麦粉が使用されている場合があるので注意しましょう。 また、つゆやトッピングによっても栄養バランスは変化します。濃いつゆを使ってしまうと塩分摂取量が増えてしまうため、『減塩のものを使う』『つゆを飲み切らないようにする』などを意識することが大切です。 天ぷらや天かすも、トッピングし過ぎるとエネルギーの過剰摂取につながります。特にサツマイモなどの糖質が高い食材の天ぷらを食べるときは注意してください。 そばはのどごしが良く、早食いになりやすい傾向があります。ゆっくりよくかんで食べることで満腹を感じやすく、食べ過ぎを防ぐことができるため、食べ方にも意識してみてください。 このほか、そばアレルギーがある人は注意が必要です。そばアレルギーの主な症状は、皮膚のかゆみや発疹、じんましん、吐き気、嘔吐(おうと)、腹痛などがあります。また、そばは他の食品に比べ、微量でもアナフィラキシーショックなど重篤な反応を引き起こすことがあり、命に関わる可能性があります。そばアレルギーがある場合は、そばを絶対に摂取しないようにしてください」
オトナンサー編集部