便秘・下痢が続いている人は要注意…食べても食べても栄養がムダになる「腸漏れ」を放置してはいけない
■魚介類やきのこ類はビタミンDが豊富 さ=魚などの魚介類 動物性たんぱく質は、肉類に偏らず、魚介類もしっかり摂りましょう。特に腸漏れ対策に力を発揮するビタミンDは魚に豊富です。また、青魚にはDHAやEPAが多く含まれるので、血液をサラサラにして腸粘膜の細胞の炎症予防や改善にも力を発揮します。 し=しいたけ、きくらげなどのきのこ類 便のカサを増し便通をよくするのに欠かせない食物繊維が豊富。干ししいたけや乾燥きくらげをストックしておいて、味噌汁などに加えれば、こまめなビタミンDの摂取に役立ちます。また、生のきのこ類は太陽の光に当てることでビタミンDが増加するので、晴れた日は2~3時間天日干しにしてから料理するのがおすすめです。 げ=玄米、もち麦などの穀物類 玄米は不溶性食物繊維が豊富、もち麦は水溶性食物繊維が豊富。どちらかに偏らず、バランスよく摂り入れましょう。穀物類に含まれる食物繊維は、酪酸菌のエサになり、善玉菌を増やすのに有効です。 ■簡単に作れる「納豆卵かけご飯」 「たまごわやさしげ」を覚えて、呪文のように唱えながら摂ってみましょう。これらすべてを毎日、毎食完璧に摂る必要はありません。「最近、海藻類を食べてないな」「味噌汁を飲む回数を増やしてみよう」「玄米を食べてみようかな」といった感じで、気にかけながら摂り入れていけば、自然と食習慣は改善されていくと思います。 「たまごわやさしげ」に、ちょっとハードルが高いと感じた人は、図表4の「腸漏れ改善のおすすめ食品トップ3」を摂ることから始めましょう。手軽なメニューも紹介するので、試してみてください。 もちろん、好き嫌いもあると思いますので、「たまごわやさしげ」食品の中から好きなものを取り入れて、オリジナルの腸漏れ改善メニューを考案してみるのもいいでしょう。 頑張りすぎるとストレスが溜まって挫折する可能性が高くなりますから、無理なく食事を楽しんで継続してください。腸漏れ対策につながるよい食習慣が身につけば、3カ月後にはきっと腸は生まれ変わっているはずです。 ---------- 平島 徹朗(ひらしま・てつろう) たまプラーザ南口胃腸内科クリニック院長 1973年神奈川県生まれ、大分県育ち。日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会専門医、日本抗加齢学会専門医。国立佐賀大学医学部卒業後、大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部などの勤務を経て、「たまプラーザ南口胃腸内科クリニック」「福岡天神内視鏡クリニック」を開設し、院長、理事長を務める。「薬の服用は最小限に、食事と生活習慣の改善が最優先」をモットーに横浜と福岡で診療を行っている。趣味はトライアスロン、筋トレ、ランニング、YouTube撮影。豆柴犬をこよなく愛す。 ---------- ---------- 秋山 祖久(あきやま・もとひさ) 福岡天神内視鏡クリニック院長 1975年佐賀県生まれ。医学博士。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医。中学生のころ、急性虫垂炎で入院したときの主治医のやさしさに感動し、医師を志す。長崎大学医学部卒業後、長崎大学消化器内科に入局。多くの総合病院勤務を経て、「福岡天神内視鏡クリニック」院長に就任。年間4000例以上の内視鏡検査を行っている。ビタミンDを愛し、ビタミンDの大切さを熱心に語ることから「ビタミンD先生」と呼ばれている。趣味はトライアスロン、読書、スポーツ鑑賞。早歩き通勤が日課。 ----------
たまプラーザ南口胃腸内科クリニック院長 平島 徹朗、福岡天神内視鏡クリニック院長 秋山 祖久