デジタル技術で製造加熱プロセス高度化、新コンソーシアム発足。NEDOの研究開発成果を横展開
製造加熱プロセスをデジタル技術などで高度化する産学コンソーシアムが16日に発足した。コンソーシアムでは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発成果を横展開。社会実装に向けた連携を拡大するとともに、次の大型国家プロジェクトに向けた体制の構築につなげる。同日に第1回定例会が行われ、会長を務める東京理科大学の飯田努教授が発足を宣言。ロゴも披露された。またNEDOプロジェクトに参加する三菱マテリアルなど企業の取り組みも紹介された。 NEDOがエネルギー・環境新技術先導研究プログラムで進める「製造加熱プロセス熱流計測によるデジタルツイン高度化の研究開発」は、大幅省エネ実現に向けたプラント熱利用の最適制御技術開発を研究開発課題として位置付ける案件。製品品質の維持向上と製造加熱プロセス全体の構成要素を連動。プロセス運転条件の最適化・総投入熱量の最小化を実現する技術を創出する。東京理科大学や産業技術総合研究所、三菱マテリアルなどが参画している。 その開発成果を横展開する「製造加熱プロセスデジタルツインコンソーシアム」では中高温域熱計測と過熱プロセスでデジタル技術を活用。潜在的なCO2削減要素を「見える化」する。加えて製造する製品の品質を維持・向上しつつCO2を削減する加熱プロセスDX化もミッションとして位置付けている。現在は参加者を募集中。今後は年2回の定例会でプロジェクトに参加する企業や大学などと成果概要の共有が行われるほか、関連技術に関する講演会なども実施予定。