平均寿命が3年ぶりに上昇!長生きリスクに備えた「老後資金」の考え方
2024年7月26日、厚生労働省は「令和5年簡易生命表の概況」を公表しました。 過去の結果から、平均寿命はどこまで伸びたのでしょうか。 ◆【一覧表】平均寿命が3年ぶりに上昇!男性81.09歳、女性は87.14歳に 今回は、平均寿命の推移と、平均寿命が伸びると高まるリスクについて解説します。 記事の後半では、長生きのリスクに備える方法や老後資金の考え方を解説するので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
平均寿命の推移
厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」では、2023年の平均寿命は男性81.09歳、女性は87.14歳でした。 2020年以来、3年ぶりに上昇しています。 男性と女性の平均寿命の差は、6.05年となりました。 では、平均寿命が伸びるとどのようなリスクが生じるのでしょうか。 平均寿命の伸びにともなうリスクについて解説しましょう。
平均寿命の伸びにともなうリスク
平均寿命の伸びにともなって高まるリスクは、以下の2点です。 ・介護が必要となるリスク ・老後資金が不足するリスク それぞれのリスクについて、確認しましょう。 ●介護が必要となるリスク 平均寿命が伸びると、介護リスクが高まります。 内閣府が公表している「高齢社会白書」によると、65歳以上の要介護者等数は徐々に増加しています。 要介護者の認定者数は、2011年度は515万人だったのに対して2021年度は676万6000人でした。 10年で161万6000人が増加しています。 年齢別にみた要介護認定者の割合をみると、以下の通りです。 ・65歳以上74歳以下:3.0% ・75歳以上84歳以下:12.1 ・85歳以上:44.9% 以上から、年齢が高まるほど要介護者として認定される割合が高くなります。 平均寿命が伸びると、介護リスクが増加します。 ●老後資金が不足するリスク 平均寿命が伸びると、老後資金が不足するリスクも高くなります。 平均寿命が伸びるほど、貯蓄を取り崩して、公的年金のみで生活する世帯が増える可能性が高いです。 内閣府の「高齢社会白書」によると、健康寿命と平均寿命はおよそ10年離れています。 健康寿命をむかえても、約10年は生活する必要があるため、病気や介護で貯蓄や資産を取り崩す機会が多くなります。 以上から、平均寿命が伸びれば、老後生活の資金が不足するリスクが高まります。 では、長生きのリスクにどのような備えをする必要があるのか、確認しましょう。