《1泊1万円代とコスパ抜群》夫婦や母娘で行きたい大満足の【個性派温泉宿】3選「温泉」「絶品の食事」「ユニークなデザイン」魅力を旅行ジャーナリストがレポート
冬になると恋しくなるのが温泉。値段は手頃でいて、キラッと光る個性がある「コスパ良しの温泉宿」を旅行ジャーナリストの村田和子さんに紹介してもらった。 【写真】《1泊1万円代とコスパ抜群》夫婦や母娘で行きたい大満足の【個性派温泉宿】
* * * 光熱費や材料費が上がる中でも予算はひとり1泊1万円代。食事やデザイン、あるいは泉質や温泉施設そのものなど、ユニークで個性的なコスパも良い温泉宿を紹介します。一年間がんばった自分の癒しに、あるいは新しい年の幕開けに。大切な人や時に一人で出かけてみるのもおすすめです。
小説の世界へ没入して寛ぐ「夢十夜」(神奈川県湯河原温泉)
宿の名は、夏目漱石の小説『夢十夜』から。レトロな佇まいを現代風にアレンジした館内は、どこもフォトジェニックでいて、ちょっと不思議な空間。 客室にはテレビはなく、その代わりに客室にはたくさんの本が置かれています。豆から挽いて丁寧に淹れたコーヒーを片手にのんびり読書をしたり、温泉を楽しんだり……小説の世界観が漂う空間へ没入して寛げます。 レトロ感漂うステキな空間で頂ける夕食は、意外にも洋食のコース料理。料理には、さまざまな仕掛けがあり、プレゼンテーションも味も◎で楽しめます。お酒も含めフリードリンクなので、親しい人とじっくり語らう旅にももってこい。夫婦・カップル、あるいは女友達を誘って、訪れてみてはいかが? ■夢十夜(神奈川県湯河原温泉) 宿泊費目安:2名1室2食付き ひとり1万8700円~(税込) 泉質:ナトリウム/カルシウム-塩化物/硫酸塩温泉
食自慢の秘湯でほっこり「萬鷹旅館」(岩手県湯川温泉)
某予約サイトで夕食が5つ星なのをみて、ひとり旅で訪問してみたら、食事のおいしさが忘れられず、錦秋湖の「水没林」を目的に夫婦で再訪した料理自慢の温泉宿。家族経営で客室は田舎の祖父母の家に遊びに来たかのよう。素朴で懐かしく温かい雰囲気です。 なんといっても宿のイチオシは食事。人気の田舎会席は、地元の山菜や川魚、岩手県産のお刺身に牛肉など、どれも素材を活かして丁寧に作られた絶品料理が次々と運ばれてきます。〆は季節の釜めしと湯川の名水で打ち上げた手打ちそばなのですが……このころには食べたい気持ちとお腹の具合の折り合いがつけるのが大変なほど、品数が多く満足度は◎。この夕食がついて一人1万円代前半(平日)というのはお得すぎます。(※写真は6月に訪れたときのもの。季節によりメニューは変わります) 「すっぽん」料理が評判で、こちらも1万円代から楽しめるので、お好きなかたはチャレンジしてみてはいかが? 温泉の泉質は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。源泉100%のかけ流し。貸切で楽しめる温泉浴場が2つあり、空いていれば自由に楽しめるスタイル(利用中の札を下げて、内鍵をかけるシステム)。 JRほっとゆだ駅の近くには錦秋湖があり四季折々の景色(※GW明けは水没林も)や夏場はカヌーなども楽しめます。宿周辺には観光施設などはなく(かつては鉱山があり賑わったそう)、食事と温泉でのんびりと過ごすスタイル。8畳から16畳まで、さまざまな客室があるので、家族旅行からひとり旅まで利用OK。ただし洗面所やトイレは共同で、2階客室へは階段があります。女将さんのお人柄も素敵で、身も心もお腹も満たされる宿です。 宿へのアクセスは、最寄りのJR北上線ほっとゆだ駅から列車にあわせて1日に数本運行される「ゆけむり乗合タクシー(要事前予約)」が便利。200円で利用でき、宿の目の前に停留所「萬鷹前」があります。秘湯ながら時間さえ合わせれば公共交通機関でのアクセスは良好。ただし列車の数は非常に少ないので、注意して計画を立てましょう。 ■萬鷹旅館(岩手県湯川温泉) 宿泊費目安:2名1室2食付き ひとり1万3750円(税込)~ 泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉